コツコツッ、ゴロゴロ「スムーズなホイール回転」はベアリングが命!!
最近のバイクにはメインスタンドが無いため、前後ホイールを空転させてコンディション確認できる場面が少ない。メインスタンドがあれば、なんとかなるものだが、時にはメンテナンススタンドやレーシングスタンドでバイクを保持し、前後ホイールがスムーズに回転しているか否か!?確認してみることをお勧めしたい。 【画像】ホイールベアリング交換の作業をギャラリーで見る(12枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
抜き取ったベアリングは原則的に再利用禁止
ベアリング交換する際には、あらかじめ新品ベアリングを購入してから作業に取り掛かろう。仮に正常なベアリングでも、取り外す際に失敗し、ベアリングにダメージを与えてしまうことがあるからだ。また、取り外したベアリングの再利用は原則避けた方が良い。ホイールベアリングは決して高価な部品ではないので、取り外した際には、新品ベアリングに交換するのが間違いないだろう。そんなベアリングをスムーズに取り外すことができる工具が、ベアリングプーラーである。様々な規格ベアリングに対応したセット販売品が多く使い易い。
ベアリング専用の特殊工具を使えばスーッと抜ける
ベアリングの抜き取り時は、内輪に特殊工具をセットして引き抜き、打ち込み時には、外輪側面を押し込むように組み込もう。ここでは、組み込まれているベアリングの抜き取り作業をリポートしよう。内径寸法に合致したツールコマを差し込んでから、レンチを使ってコマを締め付け、すり割りを広げて内輪にコマをガッチリセットする。次に、門型フレームを組み付け、内輪にセットしたコマをジャッキの要領で持ち上げながらベアリングを抜き取ろう。抜き取り時もセット時も、ベアリングホルダー軸に対して傾かないように作業するのが基本で、傾かなければスムーズな脱着が可能になる。ベアリングを抜いたらハブ中央にセットされているディスタンスカラーを抜き取り、ベアリングと接する左右側面を目視確認してみよう。ベアリングにガタやダメージがある際には、このカラー側面も摩耗している可能性が大きい。また、ダメージを受けたベアリングを交換する際には、ディスタンスカラーも同時に新品部品へ交換しよう。ダメージの有無に関係なく、抜き取ったディスタンスカラーの両側端面はしっかり凝視確認し、仮に、内輪と擦れて輝いているような時にも新品カラーと交換しよう。カラーの摩耗を見落としてしまったことが原因で、出先でホイールベアリングトラブルになってしまうこともあるからだ。