同期より月残業時間が30時間多いですが、固定残業制なので給料は同じです。ボーナスで評価されたら元を取れるでしょうか……。
固定残業制とは、実際の残業時間に関係なく会社側が決めた時間分の残業に従事したと見なして、残業代を支払う制度のことです。残業時間が関係ないのであれば、残業をしないほうがお得のように思えます。 そこで、同期より月残業時間が30時間多いにもかかわらず、固定残業制のため給料は同じという人を例に挙げて解説します。あわせて、固定残業制をよく知るために、メリット・デメリットも紹介します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
固定残業制の特徴
固定残業制だからといって、いくらでも残業をさせられるというわけではありません。会社が定めた固定残業時間よりも多く働けば、その時間分の残業代が出ます。 例えば、会社が定めた固定残業時間が30時間だとします。40時間働けば、固定残業時間よりも10時間オーバーしていることになるため、10時間分の残業代がもらえるのです。そもそも固定残業制では、原則として固定残業時間は1ヶ月最大45時間までです。 厚生労働省によると、会社が従業員に対して「36協定」を結んでいる場合、時間外労働と休⽇労働の合計時間は⽉100時間未満、2~6ヶ月平均が全て1月当たり80時間以内と決まっています。 また、固定残業制を導入しているからといって、必ず残業をしなくてはならないというわけでもありません。会社が定めた固定残業時間未満であっても、残業代は支払われるのです。 まず、会社が決めた固定残業時間を確認しましょう。固定残業時間よりも実際の残業時間のほうが上回っていれば、給料を多くもらえます。もし下回っていれば、同期と給料は変わりません。 また、ボーナスで評価されたら元が取れるかという話ですが、ボーナスは一般的に「(基本給×○ヶ月=基準額)×評価係数」の式で計算します。基本給が基準とされるため、個々の部分は残業は関係ありません。ただし、残業をすることによって、上司の評価が上がって評価係数が大きくなれば、ボーナスで元が取れる可能性があります。