『ジョーカー2』ホアキン・フェニックス&監督インタビュー。「彼は自分の分身を、マスクをどう扱うのか?」
この映画は“アーサー”とジョーカー”の関係性を描いた映画
ピエロのメイクをしたこの男はアーサーなのか? それともジョーカーなのか? フェニックスは穏やかに語り始める。 「前作を撮影しながら、ずっと“アーサーはこの後、どうなってしまうんだろう?”と考えていました。自分のやりたいことを成し遂げて、マスクを脱いで普通の人生に戻りたいと思った時、彼は何をするのか? ジョーカーとして名声を得て、多くの人から認められたけど、彼がもしひとりの人間として、つまりアーサーとして愛や普通の人生、家族を望んだとしたら、彼は自分の分身を、マスクをどう扱うのか? アーサーはリーに出会った時に、人生で初めて“自分自身”を見てくれる相手がいたと感じて恋に落ちます。でも、それこそが悲劇でもあるわけです。 僕だって、演じ始めた最初の頃は役という仮面をつけて、キャラクターを演じられることにワクワクしていました。でも、中年にさしかかって、ある日、家に帰って“どう振る舞えばいいんだ? 普通の人生を送りたいだけなのに!”と思うかもしれません」 フィリップス監督は繰り返し「この映画では、ホアキンと僕たちで何度も話し合って自分たちのジョーカーをつくろうとしました」と語る。 「だから、僕たちが描くのはあくまでも“アーサー”であって、これまでのジョーカーのイメージではありません。あえて言うならば、この映画は“アーサー”とジョーカー”の関係性を描いた映画だと思います」 もしジョーカーが“アーサーの別名”ではなく、何かしらのアイデアや思想、哲学だとしたら? 街にあふれるピエロの姿をしたジョーカー支持者たちはジョーカーではないのか? 彼らは新作のタイトルに妄想が感染し、複数で妄想を共有しあう状態を意味する“フォリ・ア・ドゥ”の名を冠した。 映画『ジョーカー』は全世界で大ヒットを記録した。批評や考察や分析があふれ、共感する観客も出現した。最新作『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は問いかける。ジョーカーとは“名前”なのか? それとも“アイデア”や“幻想”なのか? もし妄想だとして、それが共有されたとして、観客であるあなたは“ジョーカー”ではないと言い切れるのか? 本作はすでに公開された国々で激烈な反応を引き起こしている。きっとあなたの心もざわつくだろう。興奮するか、哀しくなるか、怒りがわいてくるか……あなたの心が動いた瞬間、目の前にピエロメイクの男が出現する。彼は一体、誰なのだろう? 『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』 10月11日(金) 公開 (C)&TM DC (C) 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories