「iPhone 16」より3万5000円高い「iPhone 16 Pro」。カメラ機能以外の違いも確認してみた
■Proモデルのカメラの優位性は望遠だけにあらず
両モデルの最大の違いはカメラ。無印モデルは広角(48メガピクセル/F値1.6)+超広角(12メガピクセル/F値2.2)のデュアルカメラを搭載。一方、Proモデルは、広角(48メガピクセル/F値1.78)+超広角(48メガピクセル/F値2.2)+5倍望遠(12メガピクセル/F値2.8)のトリプルカメラを搭載しています。 どちらも1倍で撮影する際は4つの画素をひとつの大きな画素として使って明るく撮影できる仕組み。2倍では画素は結合されず、48メガピクセルのうちの12メガピクセルが切り出されて光学2倍ズーム相当の画質で撮影できます。なお、Proモデルには「Fusionカメラ」という機能があり、「1×(24mm)」をタップすると、「1.2×(28mm)」「1.5×(35mm)」に切り替えることもできます。 両モデルで同じ被写体を撮ってみたが、画質には大きな差は認められなかった。というか、どちらもデフォルトで非常にきれいに写りました。 無印モデルはデジタルズームで最大10倍まで撮影可能。Proモデルは光学5倍ズームで撮影でき、デジタルズームを組み合わせて最大25倍で撮影できます。撮影できる画角の選択肢はProモデルがグンと広がります。 また、Proモデルには「ProRAW」という形式で撮影できる機能を搭載。撮影したデータが圧縮されずに、そのまま保存される仕組みで、あとから画質を落とさずに編集したい人には有利。ただし、ProRAMデータは、通常撮影の画像データよりも10倍も20倍も重くなることがあるので、多くの人にとっては不要な機能とも言えます。 Proモデルは動画も「Apple ProRes」というモードで撮影できます。画質の面では有利ですが、データサイズが非常に大きくなるので、こちらも注意が必要です。
■新機能「カメラコントロール」と「フォトグラフスタイル」の使い勝手は共通
iPhone 16シリーズには「カメラコントロール」という新機能が搭載されています。 右側面にフラットなボタンが新設され、ここをクリックするだけでカメラが起動。もう一度クリックするとシャッターを切れます。また、カメラの起動後に長押しすると、押している間は動画が撮影されます。シャッターチャンスに出会ったときに、より素早く簡単に撮影できるようになったわけです。 カメラコントロールの使い勝手を比べてみたところ、両モデルに差はないようでした。 カメラコンロールはカメラの起動後に軽く押すとズームなどの操作ができ、軽く2回押すと、カメラコントロールで使う機能を選択できます。ズームのほかに露出、被写界深度、カメラ(レンズ変更)、スタイル、トーンを選択でき、次回起動時には直近で設定した機能が表示されます。 カメラコントロールで「スタイル」を選択すると設定できる「フォトグラフスタイル」は、iPhone 16シリーズでは最新世代のものを使えます。撮影時に「鮮やか」「ナチュラル」「ルミナス」「ドラマチック」など15のスタイルから選択でき、パネルをなぞってトーンや色味を微調整することも可能。また、撮ってから「写真」アプリで同じように編集することもできます。こちらの機能の使い勝手も無印モデルとProモデルに差はありません。