結石以外にもリスクが…「柿」を食べすぎるとどうなる?知っておきたい柿のメリット&デメリット
柿に含まれる栄養素には、健康によい作用を持つものが多い反面、とり方を間違えてしまうと体調をくずす危険性もあるのだとか! 【画像】結石以外にもリスクが…「柿」を食べすぎるとどうなる?知っておきたい柿のメリット&デメリット 管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、柿の食べ方によって体にどのような悪影響が及ぶのかと、1日に食べてもいい量の目安について紹介してもらいます。
抵抗力アップや二日酔い予防に!柿を食べる「メリット」
柿は東アジア原産で、日本では奈良時代頃から食べられているやさしい甘味のある果物です。 各地で栽培されており、大きく分けると甘柿と渋柿に分けられ、品種によって甘味、やわらかさ、なめらかさなどに違いがみられます。 そんな柿には、おもに次のような栄養素が多く含まれています。 ・ビタミンC ・マンガン ・食物繊維 ・葉酸 ・カリウム これらには、ストレスや風邪などの抵抗力を高める、体内の酵素反応を助ける、骨の発育を促す、腸内環境を調える、動脈硬化を防ぐ、血圧を下げる、などといった働きが期待できますよ。 そのほかにも、柿には「シブオール」や「アルコールデヒドロゲナーゼ」などの成分も含まれています。 シブオールは柿の渋みのもとであり、熟したり渋抜きを行ったりすることで渋みを感じない不溶性へと変化します。タンニン(ポリフェノール)の一種であり、体を酸化から守る抗酸化作用を持っています。さらに、血管を強くしたり血圧を下げたりする効果も期待できるでしょう。 アルコールデヒドロゲナーゼは、お酒の成分であるアルコールを分解する酵素です。シブオールとともに、二日酔いの予防や解消に役立つとされています。 このように、柿を上手にとり入れることで健康増進に役立てることができるのです。
胃の中に結石ができる
食べ物や異物などが胃の中の消化液と合わさって変化し、消化されずに固まって結石となったものを「胃石(いせき)」と呼びます。 これは子どもから大人まで誰にでも起こりうるもので、通常は胃石があるだけでは症状を起こしません。ただし、胃石が胃の出口をふさいだ場合などには、食後に強い満腹感が現れたり、吐き気や痛み、食欲不振などが起こったりすることもあるのだとか……。 また、胃石が腸のほうへ流れていくと腸閉塞(ちょうへいそく)や腸重積(ちょうじゅうせき)といった重大な病気の原因となることも。 国内の胃石の中では、柿の食べ過ぎによって起こる「柿胃石(かきいせき)」の報告がもっとも多くなっています。この柿胃石は、柿のシブオールと胃酸が反応することなどが原因で起こります。