プリウス2次元キャラ「プリガー」は、若者のクルマ離れを止められるのか?
戦艦や城が2次元キャラ化したかと思ったら、今度は自動車部品だ。トヨタは現在、新型プリウスの部品を擬人化した「プリウス インポッシブル ガールズ(通称プリガー)」プロジェクトを展開している。計40点の部品を2次元キャラ化し、このうち10点には人気声優に声を担当させるという力の入れようだ。トヨタは何を狙っているのだろうか。
難しいものを、わかりやすく
プロジェクトのサイトを開くと、さまざまな美少女キャラクターが登場する。知らずに見ると、自動車メーカーのサイトだと気づくのに、少し時間がかかるかもしれない。 黒い衣装に身を包んだクールな「2ZR-FXEエンジン」(擬人化番号No.1)をはじめ、赤い衣装を身にまとうツインテール「高回転モーター」(同No.16)など、新型プリウスの40部品をキャラクター化した。それぞれ自動車部品を擬人化しているが、「広々とした視界」(同No.24)、「ドア閉まり音」(同No.39)などといった形のない性能も含まれている。 キャラクター化に際しては、各部品やユニットの機能や性能からセリフや特徴を考案。計24人のクリエイターがイラスト化した。No.1から10までの部品は、花澤香菜や井口裕香、悠木碧、茅野愛衣といった人気声優がキャラクターボイスを担当、部品の名前と特徴を説明する趣向となっている。 プロジェクトを展開するのは、トヨタマーケティングジャパンで、1月18日にマーケティングを開始。グッズが当たるTwitterキャンペーンや出演声優によるネットラジオ、壁紙が当たるゲームの公開などを実施してきた。狙いは(1)新型プリウスのさらなる魅力訴求・性能理解、(2)クルマ低関心(若年)層へのアプローチ、という2点だという。 「擬人化」という手法は、「難しいものを、わかりやすく伝える」ために最も適していると採用したが、旧日本海軍の艦船をキャラクター化した「艦これ」など、特定のコンテンツにインスパイアされたわけではないと同社は説明する。