プーチンと並び立つ「悪」ネタニヤフは、「除け者国家」イスラエルを国連演説で救えるか
世界は雄弁に惑わされず
当初、アメリカなどの同盟国は、イスラエルのハマスに対する報復攻撃を支持していた。だが民間人の犠牲者が増えるにつれ、バイデン政権がイスラエルへの爆弾の輸送を一時停止し、英政府も国際法に違反する攻撃に使われるリスクがあるとして、イスラエルへの武器輸出を一部停止するなど、同盟国の支持も揺らぎ始めている。 さらに事態を複雑にしているのは、ICCの逮捕状発布の可能性だ。ネタニヤフの政治家としての野望には、戦争犯罪の容疑が暗い影を落としている。国連総会の舞台裏で繰り広げられる外交で、ネタニヤフと接触する外国首脳はまずいないだろうと、元イスラエル外務省高官のリエルは言う。その意味でニューヨーク訪問は無駄足になりそうだ。 「ネタニヤフは弁が立つのは確かだ」と、リエルは認める。「だが世界は彼のレトリックにうんざりし始めていて、それを真に受ける人士はどんどん減っている」 この記事にはAP通信の報道が含まれています。 マイケル・キャロル