NHK朝ドラ103作目は「おちょやん」ヒロインに杉咲花 大阪舞台に女優の人生描く
「大阪のお母さん」と呼ばれた女優、浪花千栄子氏がモデル
NHKは30日、大阪放送局で記者会見を行い、同局制作の2020年度後期・朝の連続テレビ小説が、上方の女優の代名詞、大阪のお母さんと呼ばれて親しまれていた女優、浪花千栄子氏をモデルとした「おちょやん」に決まったと発表。同時にヒロインの竹井千代を女優の杉咲花が演じることも発表した。杉咲は「波乱万丈な人生を前向きに乗り越えていく千代さんを、一生懸命演じられるように頑張りたいなと思っています」と意気込みを語った。 【写真特集】2020年後期朝ドラ「おちょやん」ヒロイン・杉咲花が笑顔の絶えない会見
道頓堀を舞台にした笑って泣ける人情あふれる波乱万丈の物語
同ドラマの櫻井壮一制作統括によると、浪花千栄子氏は大阪の南河内に生まれ、9歳の時に道頓堀に女中奉公に出され、そこでお芝居のすばらしさに魅了されて女優の道を進んだ人物。後に松竹新喜劇の看板女優として活躍しており、オロナイン軟膏(大塚製薬)のCMや、そのホーロー看板に登場したことでも広く知られている。 櫻井統括は「大阪の道頓堀、ど真ん中を舞台にした笑って泣ける人情あふれる波乱万丈の物語を制作したいと思っております」と報道陣に話していた。
「おちょやん」は料亭で働く小さい女中さんを意味する言葉
櫻井統括によると、タイトルの「おちょやん」については、大阪の古い言葉で料亭やお茶屋さんで働く小さい女中さんを意味する言葉で「ヒロインは道頓堀で9年間女中奉公をしていたが、その生活がヒロインの原点で言葉のかわいらしさ、親しみやすさ、そしてヒロインの意地と誇りの象徴としてタイトルとさせていただいた」と説明した。
脚本はドラマ「半沢直樹」などで知られる八津弘幸氏
脚本はドラマ「半沢直樹」「ルーズヴェルト・ゲーム」「下町ロケット」「陸王」(いずれもTBS)で知られ、現在もNHKのドラマ「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~」を執筆している八津弘幸氏が担当。 会見で登壇した八津氏は「僕なりの遊び心などを加えて、いい意味でちょっとずつ、これまでとは違う朝ドラ。進化した朝ドラを皆さんにお届けできたらいいなという風に思っております」と意気込みを述べた。
杉咲「こんなに感動的な瞬間ってあるんだ」
ヒロインは、櫻井統括自らが「ヒロインは、杉咲花さんです」と発表。同時に白のワンピースに身を包んだ笑顔の杉咲が登壇した。 杉咲は「本当にうれしいです。こんなに感動的な瞬間ってあるんだって、いますごくかみしめています」と今の心境を語った。 また「お仕事だったり勉強だったり、家事育児だったり、見てくださる皆さんにとっての大事な15分を明るくてパワーをもらえるようなひとときにできるように、波乱万丈な人生を前向きに乗り越えていく千代さんを一生懸命演じられるように頑張りたいなと思っています」と強く意気込みを語った。