【師弟スペシャル対談4】関塚隆×中村憲剛。寺田周平監督がサプライズ登場!!ケンゴも太鼓判「今の福島のサッカーは本当に面白い」
「福島、『攻めてるな』って」(中村)
かつて川崎の監督を務めた関塚隆と、その川崎のバンディエラとなった中村憲剛。師弟関係を築いてから20年、今年、中村がプロのチームを率いることができるS級ライセンスを正式に取得。一方、関塚は現在、J3の福島のテクニカルダイレクターとして、地元に活力を与えようと奮闘中。8月31日(土)の北九州戦(18時キックオフ)ではホーム・とうほう・みんなのスタジアムに5000人を集めようとキャンペーンも展開している。 【動画】寺田監督らからのメッセージ ともに指導者となっての初の対談。締めのパート4ではなんとサプライズで、今季、関塚テクニカルダイレクターの下で初の監督業に挑んでいる福島の寺田周平監督が登場し、今の福島の話題に。関塚監督の愛弟子である寺田と中村、そして中村にとっては先輩にあたる元川崎CBの寺田との3者のスペシャルクロストークだ。 ――◆――◆―― ――さて、まだまだ話したいことはあるはずですが、時間も少なくなってきました。そこで関塚さんが今、テクニカルダイレクターを務めるJ3の福島の話も少しお願いします。ケンゴさんはどんな印象を持っていますか? 中村 これは以前にセキさんにも伝えさせていただいたのですが、試合を観ていて「攻めてるな」って、そう感じますね。(今年から初めてプロクラブを指揮する寺田)周平さん、攻めてるなって。正直なことを言うと「周平さんってこんなアグレッシブなサッカーが好きな人だったんだ」と驚かされた部分もありました(笑)。それこそ元CBで、川崎でコーチを務めている時も、気付きませんでした。でも、特に今年の序盤戦は、尖ったサッカー全開で、観ていて本当に面白かったです。その後、当然対策を立てられたはずですし、そこから変化している姿も興味深いですね。僕が引退後に川崎のアカデミーで指導したこともある大関(友翔)やナガネ(松長根悠仁)も川崎からレンタルでいっているので注目しています。周平さんはそのふたりを含めて若い選手を鍛えていますよね。それこそセキさんが初めて川崎の監督になった時のように、選手、チーム、両方に成長を感じます。 関塚 そういってもらえるのは嬉しいね。だからケンゴにもぜひ、一度はスタジアムに来てほしいんだよ(笑)。今度8月31日(土)の北九州戦(18時キックオフ)には5000人を集めようと、いろいろなイベントも企画していて、そのゲームもぜひ盛り上がってくれればと願っているところで。 中村 福島と対戦した他のチームの指導者からも福島は対戦するのが“嫌”なチームだという声もありました。福島が引いてカウンターを狙うチームではないので、当然対策は立てやすいようですが、それを上回る攻撃をしてくるので、相手としては“嫌”だと。そんな声を聞いたら、周平さんの後輩でもある僕がなんだか嬉しくなっちゃいました。 ――寺田監督は大木武監督、風間八宏監督、鬼木達監督らの影響を大きく受けていると言っていました。4-3-3を基本布陣に、技術力を活かしながら、主体的に攻めるサッカーは、今のJ3で異彩を放っています。 中村 そう思います。やっぱり昇格や残留がかかってくると、守るところからスタートするチームが多い印象のなか、それとは逆をいっていますからね。攻めて勝つっていうアイデンティティを感じます。 (ここで寺田周平監督が登場) 中村 お!! 名将が!? 寺田 ちょっとさ、ケンゴ、福島にも来てよ。8月31日も盛り上げたいんだよ、5000人集めたいんだよ!! 中村 周平さんすみません...、色々、立場的なところもあるのですが、ぜひ、機会があったら遊びに行かせてください。 寺田 ケンゴもセキさんの教え子だからね、頼むよ!! 中村 でも周平さん、今まさに福島ユナイテッドさんの論評をさせていただいていたんです。それこそ周平さんがこんなアグレッシブなサッカーをするとは知らなかったって。 寺田 俺も秘めているものがあったんだよ(笑)。 中村 すごく良い意味でびっくりしています。それも無謀とかじゃなく、ちゃんと選手も楽しんでやっている印象ですから。ものすごく躍動感があるなって。 関塚 そうそう、躍動感、出ているよね。 中村 握って攻めたいという想いを周平さんがしっかり落とし込んでいるなと。試合もよく観させてもらっていますよ。 寺田 それはありがとう、大関、松長根も成長しているからね。 中村 ナガネも自分の力でポジション掴みましたもんね。 寺田 そうそう。そして大関は正直あそこまで存在感を放つとは思ってなかった。すごく嬉しいことだよね。 中村 大関はユースの時もあんな感じで、“自分のチーム”にするのが上手いですから。