「コイツらすごくなるんだろうな…」石川祐希の代表デビューを知る永野健がしみじみ「笑顔かわいかったなー」“最強の仲間”を得たキャプテンの10年
山本智大の両手に挟まれて、石川祐希の端正な顔がムギュッとゆがんだ。 6月8日に行われたネーションズリーグ・スロベニア戦の第4セット直前、コートに入ったエース石川にリベロの山本が近寄って、両手で顔をパンと挟み笑顔で何か言葉をかけた。 【貴重な写真】「ゆで卵ばっか食べてた」笑顔がカワイイ10年前の石川祐希、大先輩も懐かしむ成長っぷりがやっぱりスゴい!「サッカー上手い関田さん、藍さんも脚長っ!」「ずっと叫んでたノリノリ西田」「今日も仲良しなW智大」「キャプテンを囲む最強な仲間たち」日本ではこれで見納め男子バレー熱戦写真を全部チェック(100枚超) 「ちょっと彼はフラストレーションが溜まっているのを感じたので、和ませる意味でも、『力抜いて頑張ろう』と言って、たたきました」と山本は笑って振り返る。 西田有志など他の選手も石川に声をかけていたが、試合後、石川は「4セット目に関しては、正直あまり覚えていないというか、あまり聞いてなかったというか……」と苦笑した。 「僕自身イライラしてしまっていたところがあったので。僕があんな状態だったので、気を使ってくれてるなというふうには感じましたし、ホントに、僕がこんなんじゃダメだなと、チームに迷惑かけてるなと思っていました」
絶対的な主将でも、こんな日はある
この日は、石川が少し早く入りすぎたのか、関田誠大のトスが浮いたのか、微妙にコンビが合わない場面があり、珍しく石川がブロックに捕まった。それでも要所で得点を奪い、サーブでも崩してチャンスにつなげていたが、本人としては到底納得のいく出来ではなかったのだろう。 絶対的な主将でも、こんな日はある。ましてやまだチームに合流して1週間だ。 それでも負けなかったことが何より大きい。しかも相手は今大会全勝だったスロベニアだ。 「他の西田選手、山本選手、山内(晶大)選手が中心になってチームをまとめてくれていたので、本当にブラジルラウンドで戦っていた仲間たちが、改めて頼もしいなと感じましたし、僕自身も今日に関しては仲間に助けられた試合でした」 石川は悔しさを漂わせながらも、素直に仲間に感謝した。 石川と高橋藍は4月末までイタリア・セリエAのプレーオフを戦っていたため、疲労を考慮され、ネーションズリーグ第1週のブラジルラウンドには帯同しなかった。その間も日本は、五輪出場権獲得のために目の色を変えてくる相手を退け3勝1敗で第1週を終えていた。 ただその間、石川も休んでいたわけではない。日本バレー界にしっかりと財産を残していた。 石川と高橋藍の2人が、ブラジルから帰国した代表に合流したのは5月31日だった。まだ時差ぼけが残り眠たそうな表情の選手もいる中、合流初日から石川の熱量はマックスだった。 練習の最初に行われるボールゲーム(選手が2チームに分かれ、各チーム2人ずつが順にコートに入り、2個のボールを打ち合って相手コートに落とす)から、石川の負けず嫌いが炸裂。1プレーごとに誰より大きな声で喜び、悔しがる。 同チームの甲斐優斗がミスをしてボールを落とすと、「オイ! まだ寝てんのか甲斐!」と甲高い声で檄を飛ばした。 合流初日だから張り切っているというわけではない。 その1週間前、若手を中心としたB代表の合宿を取材した際も同じ光景を目にしていた。
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