何が起こるか分からないから面白い インターハイ八種競技の王者・高橋駿士選手 次は十種競技・キングオブアスリートを目指す【福島発】
高校陸上史に残る記録を収め、2024年のインターハイで八種競技を制した高橋駿士選手。走る・投げる・跳ぶなど8種目を2日間で競う過酷な競技で、高い技術と体力、精神力を発揮。「何が起こるか分からない面白さ」を語る18歳が、次は世界の頂点を目指す。 【画像】高校陸上史に残る記録でインターハイ優勝 八種競技・高橋駿士選手
何が起こるか分からないから面白い
会津学鳳高校3年生の高橋駿士(たかはし はやと)選手は、2024年の夏に開催されたインターハイ・八種競技で優勝を果たした。 走る・投げる・跳ぶ…陸上競技のあらゆる要素が詰め込まれた種目で「1種目目で負けたとしても、2種目以降の残りの7種目で勝てば八種競技は勝てるし、何が起こるが分からないという点がすごく面白い」と高橋選手は語る。
技術・体力・精神力が求められる
二日間に渡って8種目(100m、400m、1500m、110mハードル、走り幅跳び、走り高跳び、やり投げ、砲丸投げ)を行い、その合計スコアを競うこの競技。各種目をバランスよくこなす高い技術、そして長丁場を戦い抜く強靭な体力と精神力が求められる。
中学王者のプレッシャー
高橋選手は、この八種競技で2024年のインターハイに出場。合計6125点で大会記録を8年ぶりに更新し、優勝するという快挙を成し遂げた。 「中学校3年生のときも、全国中学校体育大会の四種競技で優勝していて、そのプレッシャーも大会中にあった。そのプレッシャーから解放されたのと、そこでもう一回みせてやったというのが嬉しい」と話す。
中学生から始めた混成競技
高橋選手の武器は高い瞬発力。得意の投てきと短距離の種目で得点を伸ばした。 小学4年生から陸上を始め、元々はハードルが専門だったが、父・聡さんとの何気ない会話をきっかけに、複数の種目を行う混成競技の存在を知り、中学時代から挑戦を開始した。
1つの競技で8回 目立てる
高橋選手は八種競技の魅力を「スタジアムで誰よりも目立つ」と話す。「僕自身すごく目立ちたがり。八種競技だと八種目に出られるので、観客からすごく見られて。そこで記録が出せれば、注目されるのでそこも目立ちたい」という。 そのための、練習もほかの種目にない努力が求められる。