<かんさいの夜景>輝き放つ「ミライザ」と変わりゆく大阪城公園
今月19日に大阪城公園内にオープンしたレストランやおみやげショップなどを集めた複合施設「ミライザ大阪城」は、歴史的建造物をリニューアルしたことで注目を浴びた。 【拡大写真付き】大阪城隣接の旧陸軍庁舎が複合施設に 屋上から迫力の天守閣
1931年に建てられ戦禍を乗り越えた
元々、この建物は「旧日本陸軍第4師団司令部庁舎」であり、1931年に建てられたもの。レンガ調のスクラッチタイルで身を包み、欧州の古城を思わせる塔を従えた重厚な外観で、長年にわたり大阪城に隣接して建っていた。 大阪城の敷地内には兵器工場「大阪陸軍造兵廠(しょう)」などがあり、1945年には激しい空襲を受けるなどしたが、同庁舎は戦禍を乗り越えた。そして、戦後は大阪府警本部、大阪市立博物館として使用され、今後の活用を模索していたが、リニューアルによって複合施設へと生まれ変わった。 以前、このオープンを伝えた際は日中の様子を写真で伝えたが、後日、夜に同公園内を歩きながらライトアップされたミライザ大阪城を撮影してみた。これまでは夜などに見ると暗い印象があったが、照らされたレンガの輝きが、独特の世界観を醸し出しているようだ。隣接する大阪城は真っ白に輝き、一気に周辺は明るくなった。 また、大阪城北側の広場のようなスペースには、雨上がりに大きな水たまりができ、そこに映る「逆さ大阪城」もなかなかの輝きを放っていた。
大阪城公園駅周辺も変わった
一方、そうした施設の最寄り駅のひとつとなる、JR大阪城公園駅の近くには、同駅直結の商業施設「JO-TERRACE OSAKA(ジョー・テラス・オオサカ)」が6月にオープン。こちらもおしゃれな飲食店などが多数入っていた。 そして、大阪城公園といえば、会社帰りなどに園内を走る人も多いが、そうしたランナーをサポートする施設などもあり、こちらも同公園の夜の暗いイメージを払しょくする明るさを放っている。 筆者が周囲を撮影していると、散歩を楽しむ、近くに住むという60代女性が「すごく明るくなったでしょ」と話しかけてきた。女性は「公園では散歩するくらいやったけど、店にも行くようになりましたよ。こないだはパンケーキ食べてん。工事してる時はどうなるかと思ったけど、今は楽しくなったわ」と満面の笑みを浮かべていた。
「大阪城ホールで催しものがある時はにぎやか」といったイメージだった同駅周辺は、平日の催しがない時もにぎやかになった印象を受ける。これからも、様々な利用者でにぎわいをみせていくことだろう。