世界の目が宇都宮に注がれる大決戦 日本が誇るアジア最高位のワンデーレースがここに【Cycle*2024 宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース:プレビュー】
2024年大会も、舞台はおなじみ宇都宮市森林公園。ここを発着点とし、1周10.3kmのコースを今回は14周回する。レース距離は144.2kmに設定されると同時に、前々回までと同じ長さへと戻っている。大きなポイントは、周回前半で上る古賀志林道のつづら折り。これぞジャパンカップと言える世界に誇る名物区間で、ワールドクラスの選手たちがときに華麗なダンシングで、ときに苦しさに顔をゆがめながら急坂を駆け上がっていく。近年はレース前半から、この上りを使って集団を崩しにかかるチームが現れている。 古賀志の頂上から一気に駆け下りると、平坦区間と緩やかな上り基調を走って宇都宮市森林公園へと戻ってくる。前述したように、レース前半からチーム単位で動く傾向が見られるようになり、各チームの思惑次第で展開は大きく異なることだろう。
そんな宇都宮の名コースに挑む選手たち。今年も超ワールドクラスのライダーたちがこの大会の覇権をかけてやってきた。
「ジャパンカップの戦い方を知っている」という観点では、ニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)が一歩も二歩も他を引き離している。2年前には圧倒的な強さを見せて優勝。宇都宮のコースを把握しているだけでなく。直近のレースでの強さも目を見張るものがある。グラン・ピエモンテを独走で勝ち、イル・ロンバルディアでは8位。絶好調で迎える今回は、期待の留目夕陽らが脇を固め、チームとしてのレベルの高さも見せることだろう。
チーム力では、ジェイコ・アルウラーも負けていない。前回激闘の末に2位だったフェリックス・エンゲルハートがリベンジをかけてやってくるし、絶対エースのサイモン・イェーツも投入。完全に勝ちパターンのオーダーを組んできた。
UCIプロチームながら、今季は同ワールドツアーでも多くの成果を挙げたイスラエル・プレミアテックも本気だ。ブエルタ・ア・エスパーニャで1勝したマイケル・ウッズ、ワンデーレースに絶対的な強さを見せるディラン・トゥーンスがメンバー入り。そこに百戦錬磨の大ベテラン、ヤコブ・フルサンも加わってどこからでも戦える態勢を整えた。
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