ネコとコラボで引退した競走馬を支援
日高の新冠町の牧場が、札幌の化粧品会社とコラボして、馬と猫がプリントされたハンドクリームを販売しました。 新冠にあるノーザンレイクの川越靖幸(かわごえ・やすゆき)さんと佐々木祥恵(ささき・さちえ)さんは引退した馬たちが余生をすごす牧場を運営しています。 ノーザンレイクは2020年、新冠町にオープンしました。一般的にサラブレッドの牧場では、仔馬を生産し、競走馬まで育てますが、こちらは引退した馬を引き取って余生をすごしてもらう牧場です。売り上げは、馬主からの預託(よたく)料が中心で、厳しい経営が続いていました。 そこに札幌市内の化粧品会社が支援に名乗りを上げました。マナイ化粧品の代表は去年の6月に新冠町のワーケーションに参加。その際にノーザンレイクの活動に共感し、化粧品業界から引退馬支援のためにできることをと考えハンドクリームを作ることになりました。マナイ化粧品が注目したのは、牧場で飼っている猫の「メト」です。
ストーブ前を動かず、3匹いる猫のなかで「ボス猫」的な存在です。最近はアニメの影響で、引退した競走馬を応援するもファンも増えていますが、ペットとして身近な猫に注目。猫と馬の両方で牧場をPRしようという狙いです。先日、札幌で開かれた日高管内の物産展でもハンドクリームは販売され、乾燥する季節を前に、用意した40個が飛ぶように売れていきました。 新冠町産のハチミツとヘチマを原料にしていて、肌にやさしく、香りもよいと好評です。ノーザンレイクでは「猫好きの方も買ってくださったりするので、引退馬牧場の存在を知るきっかけになる」と話します。 売上の一部は、牧場に寄付されるということで、ノーザンレイクではその寄付金を使って馬房(ばぼう)を改装し、グッズ売り場を設置する予定だということです。