「貯蓄1000万円」と「貯蓄2000万円」平均で達成しているのは「何歳代」か【二人以上の世帯・おひとりさま】別にみる
【平均貯蓄額】おひとりさまで「貯蓄1000万円」と「貯蓄2000万円」に達成しているのは何歳代か
次におひとりさまの貯蓄額を見ていきましょう。 ●おひとりさま(20歳代~70歳代)貯蓄額の平均値と中央値 ・20歳代:平均値121万円・中央値9万円 ・30歳代:平均値594万円・中央値100万円 ・40歳代:平均値559万円・中央値47万円 ・50歳代:平均値1391万円・中央値80万円 ・60歳代:平均値1468万円・中央値210万円 ・70歳代:平均値1529万円・中央値500万円 おひとりさまの場合、30~40歳代は500万円台であり、二人以上の世帯と同じく50歳代が1000万円を超えています。いずれの年代も2000万円は超えていませんでした。 しかし中央値では40~50歳代が100万円以下となっています。やはり貯蓄額の個人差が大きくなっています。 おとりさまは自身で老後生活まで考える必要がありますから、計画的に貯蓄を進めたいところです。
二人以上世帯の平均貯蓄額・平均負債額はいくらか
最後に総務省統計局「家計調査報告 貯蓄・負債編2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」をもとに、世帯主の年齢階級別に1世帯あたりの平均的な貯蓄現在高と負債現在高をみていきましょう。 こちらの調査によれば、40歳未満の平均的な貯蓄現在高は782万円ですが、40歳代で1208万円、50歳代で1705万円、60歳代で2432万円となっています。 一方で負債現在高は40歳未満で1757万円、40歳代で1388万円、50歳代で715万円、60歳代で201万円。 負債保有世帯の割合は40歳未満が63.8%、40歳代が67.9%と最も多くなっており、50歳代で56.3%、60歳代で27.4%でした。 貯蓄計画を考えるとともに、人生三大支出である「住宅費用・教育費・老後資金」についても何をどこまで出すのか、どのように用意していくのか考えることが大切です。
【2025年】先取り貯金の開始や見直しを
今回確認したように、まとまった貯蓄を貯めるには基本的に年数も必要です。 毎月計画的に貯蓄するためには、はじめに貯蓄をして残りで生活する先取り貯金が効果的でしょう。金融機関によっては毎月一定額を自動的に貯蓄できるサービスがありますので、調べてみるといいでしょう。 先取り貯金は投資でおこなうこともでき、新NISAやiDeCoを利用すれば、毎月一定額を積立投資することも可能です。 新NISAやiDeCoは、運用益に通常約2割かかる税金が非課税になる制度です。もちろんリスクもありますし、それぞれメリット・デメリットもありますから、ご自身に合った方法や商品などで利用を検討されるといいでしょう。 また、先取り貯金はご自身の生活にあわせて定期的に見直すことも大切です。 年始で休みをとりやすい今、情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」 ・総務省統計局「家計調査報告 貯蓄・負債編2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」
宮野 茉莉子