「急速充電」はバッテリーが劣化するって本当ですか?【スマホのプロが解説】
iPhoneなどを充電するときに、通常より多くの電力を供給することで短時間で充電できる「急速充電」。最近では、急速充電に対応した充電器が各社から販売されています。 【図解】iPhoneのバッテリー寿命を縮める! やってはいけないNG行為4選 そんな急速充電について、「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。 (今回の質問) ️急速充電はバッテリーが劣化するって本当? (回答) 急速充電が原因でバッテリーの劣化が促進されるとは考えにくいです。バッテリーの劣化の原因は主に「充電サイクルの回数」「保存劣化」「高温による劣化」の三つ。急速充電はどれにも該当しません。ただし、デバイスが高温になる可能性はあるので、熱がこもらないようにするなどの配慮は重要になります。 どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆急速充電はバッテリー劣化を促進する?
急速充電とは一般的に、「高い電圧や電流を供給することで、充電時間を短縮すること」を指します。 デバイスや充電器の仕様によっても異なりますが、多くの場合、「バッテリーの残量が一定水準に到達するまでは急速充電するが、水準を超えた後は通常の充電速度になる」といった配慮がされており、バッテリーへ大きな負荷がかからないようになっています。 例えばiPhoneの場合、「約30分でiPhone 8以降のバッテリーを最大50%まで高速充電できます」と公式Webサイトで案内されています。 単純計算であれば1時間で100%充電ができそうですが、実際は異なり、フル充電には1.5時間ほどかかります。80%程度までは急速充電となりますが、80~100%の充電スピードは抑えられるためです。
◆バッテリーを劣化させないためには?
急速充電自体に、バッテリーの劣化を促進するリスクはないと考えられますが、デバイスが熱くなり過ぎないように配慮することは大切です。 バッテリーが劣化する原因の一つに「熱」があります。高温の状態が続いてしまうと、バッテリーの劣化が進むと言われています。 したがって、「充電しながらの利用」や「夏の太陽光の下で充電」など、高温になりやすい状況を作らないような配慮は大切。ただし「氷で冷やす」といった急激な温度変化は厳禁です。内部に結露が発生し、故障の原因にもなりかねないので、注意しましょう。