【山口県】[周南市議会議員選挙]新人、元職6人当選、現職3人落選 40人立候補も投票率は45.72%に低下
40人が立候補した任期満了に伴う周南市議選(定数30)は26日、投開票され、現職27人のうち24人と、新人12人のうち5人、元職1人が当選した。立候補者が前回の33人から大きく上回り、投票率の上昇が期待されたが、45.72%で前回の46.83%を下回るまさかの数字となり、最も身近な選挙で有権者の半数が投票しないという事態が2回続くことになった。 周南市が誕生して補選を除いて6回目の市議選。人口減少対策や子育て支援、防災・減災対策、福祉、医療のあり方、議会改革をめぐって論戦が展開された。 選挙戦術は後援会組織を中心に、コロナ禍で難しかった遊説、街頭演説、個人演説会などで票固めをする従来型の陣営が多かった。一方で、のぼりを手にたすきをかけて歩いたり、走ったりして訴える候補や、SNSによる呼びかけに力を入れる候補も数人おり、変化を感じさせた。
しかし、有権者の審判は厳しく、現職では一部を除いて前回より票数を減らす候補が続出し、前回は8人いた2千票以上を獲得した候補は、今回は山本真吾、岩田淳司両候補の2人にとどまった。 山本候補は前回に続き、選挙カーを使わず、今回も歩きながら支持を呼び掛けて、前回の3,245票から大きく減らしながらも3回目の当選を果たした。しかし、同様に選挙カーを使わない運動を展開した新人は当選がかなわなかった。 最下位は清水芳将候補で1,101票。現職から3人が落選し、元職の藤井直子候補は当選したが、魚永智行候補が次点となった日本共産党は3議席を守れなかった。最高齢で82歳の田村勇一候補、教員出身の田中昭候補も再選できなかった。 ただ、現職の得票は減ったが、それが新人に向かうことはなく、市民の市議会に対する関心の低下がうかがえる結果となった。今後、市民に信頼される議会活動、議会からの積極的な情報発信が望まれそうだ。 開票作業に遅れも 開票作業は当初、予定より早く、順調に進むと見られたが、午後11時の時点で200票だった福田文治候補の得票が次の発表では1500票になり、見守る市民に不信感を生じさせた。 午前0時半に最終確定の予定だったが、残票の審査を残すだけになった段階の午前0時から開票が進まなくなり、最終確定は1時58分と選挙事務に課題を残す結果となった。 (延安弘行)