「基本的に”逃し”で食わせる」実は難易度が低いスイベルキャロは汎用性が高い。
近年話題となったテクニックやルアーを達人たちが一挙指南! マスターしきれてなかった人、知ってたけどどうやるのかわからなかった人、そもそも知らなかった人…etc。とりあえず、ココに載ってるテクは覚えておいて損はなし! まんべんなくマスターするもよし、ひとつだけ極めるのもよし! いいテクとの出会いがありますように。 [写真]「意外と簡単でしょ?」スイベルキャロの写真ギャラリー
宇佐見素明(うさみ・もとあき)
1994年東京都出身。相模湖・日相園カップの年間2連覇で注目を浴びたが、意外にもライブソナー導入は2021年から。今シーズンはJB入鹿池で年間1位、JB河口湖Aで年間2位を獲得して来季トップ50昇格を決め、11月のJBのクラシックも制覇したばかり。
1g未満の微調整をするスイベルの使い分けとデッドスロー・アプローチ
スイベルキャロは近年、ライブソナーの名手たちがこぞって使いはじめたリグのひとつ。宇佐見さんにとっては普通のキャロライナリグの延長線上にあるバリエーションの一種だという。 「ねらったレンジにすばやく送り込んで、そこでノーシンカー状態を演出できるのがキャロの最大の利点です。スイベル単体で使うのは、ひとつは浅いレンジを引きたいとき。1g未満の微調整をスイベルの種類で行なっています(写真参照)」 もうひとつの出番はバスが「オフ」の状態だと判断したときだ。障害物に着いていたり、動きの鈍い魚にゆっくり見せたいときに使う。 「レンジは問いません。津久井湖の水深14mで釣ったこともあります。スイベルとワームの2点があるのでライブソナーにも映しやすいですよ」 ワカサギなどのベイトフィッシュを捕食しているバスは、ルアーのレンジが上下にブレるのを嫌う傾向がある。スイベルキャロを使うことで、ディープでも一定レンジを保ちやすくなるという。 基本的なアプローチは、ねらうレンジまでフリーフォールさせてからリトリーブ開始。バスが興味を示し、近寄ってきたところで「ピッ!」と小さくトゥイッチして口を使わせる。 ハイレベルなフィネスに思えるが、意外に難易度が低いのもポイントだと言う。 「たとえばジグヘッドリグだと、止めた瞬間にフォールしてレンジから外れますが、スイベルキャロなら逃したあともバスの近くに留めておける。ライブソナー初心者でも映しやすくて、釣りやすいリグだと思います」 ワームは逃したときに「ブルブルッ!」と悶えるようなタイプが好み。3種類を水押しの違いで使い分ける。素材が硬めのHPミノー3.1inがもっとも強く、ミラージュスティックが最弱、タイニーフルークはその中間。 浅い範囲でレンジを刻むときは微調整が重要だ。通常のスイベル(0.3g)、ダブルクレン(0.6g)そしてトリプルクレン(0.9g)の3種を使い分ける。 「ただし普通のキャロはそこまで刻みません。1.8gの上は2.7gでOK」