【ハイライト動画あり】青山学院大、31年ぶりに筑波大戦勝利。積み上げた力、雨の中で出し切った
勝った側には、殊勲者がたくさんいた。 トライは両チームとも3つずつ。しかし、圧力をかけ続けた青山学院大が接戦を制した。 【ハイライト動画】青山学院大学 vs. 筑波大学
9月29日(日)に秩父宮ラグビー場でおこなわれた関東大学対抗戦Aの青山学院大×筑波大は、30-22のスコアで前者、黒いジャージーが歴史的な勝利を手にした。
このカードで青山学院大が勝ったのは31年ぶりのことだった。前回の勝利は1993年12月4日。熊谷にて30-21だった。 当時の試合には、現在チームの指揮を執っている糊谷浩一ヘッドコーチがWTBで出場していた(当時2年生)。
青山学院大は前半5分に先制トライを許したものの、その後、今季のチームが始動した時から積み上げてきたものを出し切って終始相手に圧力をかけ続けた。
CTB河村凌馬主将のもと、創部100周年の今季は「全国大学選手権8強」という史上最高位の目標を掲げている。それを実現させるため、前年より練習量2倍強、走る量を3倍にして、シーズンへ向けての準備を重ねてきた。
その中で得たフィジカルの強さ、フィットネスの高さをゲームの中で発揮した。 ディフェンスは前へ出ることを柱に、周囲とコミュニケーションを取りながら状況判断をして動く。この試合では80分間、集中力を切ることなく描いていたプランを遂行した。
前半19分に奪った反撃のトライは、用意してきたものだった。 ピッチやや左のスクラムから右へ攻め、意図的にブレイクダウンを作る。そこから、そのすぐ左のスペースにWTB川端航聖が切れ込み、インゴールまで走った。
河村主将は試合後、スカウティング通りにプレーできたと話したが、このシーンは、まさにそれ。前戦までの筑波大のプレーから、ラック周辺にスペースができると分かっていた。
26分には、スクラムで得たFKから速攻。ゴールラインに迫り、FWが殺到し、圧力をかけた。最後にインゴールへ入ったのはPR木村陽太。「ゴール前5メートルを攻め切ることにこだわってきたことが生きた」と胸を張った。