【神宮大会】試合を託したくなる存在感 東洋大姫路の右腕エース・阪下漣
秋に成長している実感
東洋大姫路高は1対1の10回裏一死満塁とサヨナラのチャンスを迎えた。打席には九番・阪下。横浜高はレフトを二塁ベースに就かせ、内野5人シフト。レフトがガラ空きだった。 「神宮大会に入って、ライトへの打球しかなかったので、そこはシフトを敷いてくるかな、とは思いました。打ち切れないのは悔しかった。(レフトに打つ選択肢は?)狙い過ぎると、バットに当てるだけになり、併殺を回避したかったので、思い切りスイングしようと思っていました。スイングした結果、レフト方向に飛べば良いと思っていましたが、力が入ってしまった。もっと打撃技術も上げていかないといけない」
この秋の収穫を語る。 「県大会、近畿大会、明治神宮大会と公式戦を重ねていくにつれて、捕手との配球も成長している実感があります。具体的な成長を感じたのはカットボールの内、外の出し入れ。ただ、阿部葉選手、奥村選手へのボールは悔やまれます」 2時間33分の熱戦を終え、最後に言った。 「(出場は有力視される)センバツの決勝で当たって、もっと、良い試合をしたいです」 学習能力が高く、すべてをプラスに転じることができる。マウンド上での立ち居振る舞いが堂々としており、試合を託したくなる存在感がある。投球は完成度が高く、一冬を越えたレベルアップが期待される。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール