1年間おしゃれに疾走しなくていい。服に気を取られない「オフシーズン」を作ったらラクになった【エディター昼田祥子さん】
新刊『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』も大好評のファッションエディター昼田祥子さんが、「服捨て体験」を通して得た気付きや今気になるトピックについて綴ります。 【画像】うらやましい!!昼田祥子さんのすっきり美しいクローゼット みなさん、こんにちは、エディターの昼田です。 取材や撮影で駆け抜けた12月。ミモレのインスタライブにも出演しまして、楽しくお話しさせていただきました。「昼田さんは想像よりも柔かい印象の方なんですね」とよく言われます(笑)。私が普段からサングラスを多用しているのは、単純にメイクが面倒だからなんですが、そのせいで怖いイメージを持たれている方が多く、そんなことないですよ(笑)。 続いて、先日の雑誌取材。7年ぶりくらいにお会いしたフォトグラファーの水野美隆さん。服捨て以前の私を知っているだけに、「こんなにキャラ変しちゃうの~? 」とツッコまれました。そうですよね、以前の私はこうやって撮影していても雑談することもなく、明るい印象はなかったと思います(笑)。服捨てすると、不要な垢が取れるんですよ。 水野さんが写真に向き合うスタンスは、まっすぐで無駄がなくシンプル。クローゼットのことを聞いてみたら、「僕のものは靴も服も、ほんの少ししかないよ」と。 やっぱりそうだよね、思った通りだ。好きなことだけに全集中する生き方とクローゼットはリンクしています。 さて、今日は私が捨てたおしゃれ。本の続編です。 ご存知の通り、私はシャツとパンツが好きで基本コーデでもあります。でも、冬になるとシャツが一枚で着られなくなります。ニットの下にインナーとして着ることもできますが、襟を開けたり袖を捲ったりというような着方のアレンジができず、シャツらしさを楽しめません。 だったら冬は無理してシャツを着ない。シャツが着られない冬は、おしゃれを捨てる。どうでもいいと手放すんです。冬はクマになって冬眠ですよ。プロ野球選手にもオフシーズンがありますよね。おしゃれってある種の気合いが必要で、1年間走り続けなくてもいいじゃないかと思うわけです。 たとえば、デニムが好きという方でしたら、デニムをはいて心地いい季節。秋・冬・春が自分にとってオンシーズンで、夏はオフ。夏のデニムってやっぱり暑いので、無理してまではかない(夏にはきやすいデニムももちろんありますけどね)。 たとえば、コートが好きという方でしたら、アウターが着られる季節、秋・冬・春だけ自分にスイッチを入れる。夏はゆっくりおやすみしてください。 1年中咲き続けていなくていい。芽がでて、葉が茂り、花が咲いて枯れる。植物と同じように人間も、クローゼットも「休眠」があっていいのだと思っています。 冬のおしゃれを捨てる。おしゃれのオフシーズンとは具体的には、服に気を取られないようにすること。私の場合はニットは1着、パンツはハレとケ用で2本。コーディネートは2パターンしかないってことです。服を買うための情報も集めません、「服断ち」です。その分、あいた思考と時間を未来の自分のために使うのです。 たとえば、その先やりたいことを考えてみたり、やってみたかったことにトライしたり。本を読み、行きたかったところに行き、徹底的にインプットに充てるのもいいですね。 私の場合でしたら、冬は養生と決めています。夏の疲れがでやすいので、体のメンテナンスに精を出す。プロ野球選手だって、オフシーズンは来季のための体づくりをするわけですよね。 本番のためのオフがある。 冬の桜は、休眠。 そう、1年間休みなく疾走するなんて息切れしちゃいますから。 服なんてどうでもいい! そんな季節があっていいんですよ。 最後にご案内。 2024年1月13日(土)~14日(日)、二子玉川 蔦屋家電2Fイベントスペースにて、スキンケアブランド「SENN」が主催&セレクトするポップアップイベントが開催されます。「巡り」をテーマに、漢方 / 薬膳や香り、美容などが出店。私の新刊トークイベントも開催されますので、詳細は私のインスタをチェックしてくださいね。 着用・文/昼田祥子 構成/出原杏子
昼田 祥子