白銅が固定価格買い取り制度「非化石証書」の代理購入サービス開始
白銅は、FIT(固定価格買い取り制度)非化石証書の代理購入サービスを開始した。CO2排出量の削減を目指す中小企業のサステナビリティ経営を支援する。 FIT非化石証書とは太陽光・風力・水力などの再生可能エネルギー電源から取り出された環境価値を証書化したもの。証書を購入すれば現在の電力プランを変更することなく、再生可能エネルギーを実質的に導入したものとして扱うことができる。これを購入するためには日本卸電力取引所(JEPX)に登録し、入札に参加する必要がある。 白銅は現行の中期経営計画でサステナビリティ経営の推進を掲げており、これまでに低CO2材料のラインアップ拡充や国内工場への太陽光発電システム導入を進めてきた。これと併せて2年ほど前からFIT非化石証書を購入して消費電力の実質再エネ化にも取り組んできたが、取引先のサステナビリティ推進にも寄与できるとして代理購入サービスの開始を決めた。 白銅はFIT非化石証書の入札から購入まで代行し、顧客に証書を供給する。FIT非化石証書の取引は大企業が中心で中小企業ではまだ一般的に普及している段階ではないが、「日本でも2028年に炭素税が導入されることを考えると、2~3年後に中小企業でもCO2排出量の削減を本気で検討する時代がやってくる可能性がある。加工工場を持つ企業などに提案したい」(白銅)とする。東日本販売促進課が販売窓口を務める。ビジネスの開始に向けて6月には定款を変更しており、将来は必要に応じてJ―クレジットなどの扱いも視野に入れる。