【ハイライト動画あり】SO伊藤龍之介のタクトで、明治今夏菅平初勝利。京産大は個の強さ見せるも、組織はこれから
28分のトライも、この日、多くのシーンで優勢に立っていたスクラムから攻めた。 伊藤はWTB白井瑛人らを使ってよくボールを動かし、全体を前に出す。ディフェンダーを集めておいて、最後は左にロングパス。WTB安田のパスを受けたPR檜山蒼介がインゴール左隅に飛び込んだ。
伊藤は31分、キックカウンターから自らロングゲインを見せてWTB安田をトライに導く。37分過ぎには、スクラムで奪ったPKから、ラインアウト→モールで押し切ってチームは盛り上がった。
ハーフタイム直前、攻め合った末に京産大に1トライを許すも、背番号10が振るタクトに全員がよく動いた明大が、気持ちよく40分を過ごす展開だった。
京産大は8月20日に菅平へ。遅いテスト期間を経て、自グラウンドで基礎作りを進めて山に登った。 この明大戦が夏の初戦だっただけに、個々の力がなかなか結びつかなかった。 モールで前進しても押し切れず。チャンスを作ってもサポートが遅れ、ターンオーバーを許す。また、自チームのキック時にノット10メートルバックを繰り返し取られるなど、特に前半は試合勘がやや鈍っていたかもしれない。
後半は4トライを奪い、スコアでも26-17と相手を上回った。そのうち3つはモールから、NO8シオネ・ポルテレやLOソロモネ・フナキが決定力を見せた。
FL日吉健、FB辻野隼大の経験値の高いプレーや、途中出場の乳井大士が積極的に動くシーンも印象に残った。 試合を重ねていけば例年通り、泥臭くプレーする集団として結束を固める集団になるのにあまり時間はかからないだろう。
廣瀬佳司監督は合宿前、一人でも多くのニューパワーの出現により、選手層が厚くなることを望んでいた。 高原での2戦目以降、ブレイクスルーする選手の出現が待たれる。
田村一博