【頂上作戦から10年】工藤会の元組員が語る“当時”と“その後” 北九州市の街は今 4つの市民襲撃事件は最高裁へ
「通帳がない生活」
ただ、暴力団排除が進むがゆえ、更生の道を歩み始めた元組員たちは“苦難”にも直面しています。 ■元組員 「辞めたって何もかもうまくいくわけでもないし、辞めて5年間、通帳ない生活って普通考えたら、ちょっと厳しいじゃないですか。俺たちは歓迎されてないんやろうなと思いますよね。」 金融機関が独自に定める暴力団排除条項により、離脱後も5年間は組員とみなす場合があり、口座の開設を断わられることもあるといいます。離脱後に飲食業を営むこの男性は、5年以上がたっても銀行口座が作れませんでした。 ■元組員 「自分がまいた種を自分で刈らないといけない。仕方ない部分もあるけれど。面接行ったら落とされる。警察関係の紹介で来た話とか、めちゃめちゃ日当が安いとか、そんなんじゃ生活していけない。辞めたヤクザのところにまた行ったりとか、そこでまた組んだりとかね、そういうふうになってしまいますよね。」 離脱後も暴力団との関係を続ける人もいるといいます。まだ道半ばの“暴力団の壊滅”。頂上作戦の着手から10年となった今も模索が続いています。
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