群馬県の知っているようで知らない魅力 落ち着いて観光できるスポットを元局アナがレポート
国の重要文化財に指定されている妙義神社へ
道の駅から歩いて行ける位置に、1500年前の歴史を持つ「妙義神社」があります。妙義山の主峰である白雲山の中腹にあり、近くには白い“大”という文字が。 妙義神社の目印になっており、江戸時代の旅人は中山道からこの大の字に向かって遥拝したそうです。大の字のいわれは諸説ありますが、奥の院に祭られていた大日如来の“大”という説、または妙義大権現の“大”という説が有力です。江戸時代はわらでできていたようですが、1970年に現在の鉄製のものが再建されました。 1756年江戸中期に建てられた御本社は、全国でも珍しい黒漆塗権現造り。日光東照宮を手がけたのと同じ宮大工チームによるもので、豪華絢爛。唐門、漆総門とともに国の重要文化財に指定されています。 妙義神社では、木々や山から発せられる自然エネルギーに包まれ、すっきりと癒やされました。
世界遺産登録10年を迎える「富岡製糸場と絹産業遺産群」
続いて、妙義神社から車で20分ほどかけて向かったのは、群馬を代表する観光地のひとつであり、現在は多い日に一日3000人の見学者が訪れる「富岡製糸場」。2014年6月、「富岡製糸場と絹産業遺産群」として世界遺産に登録されました。 富岡製糸場は1872(明治5)年に創業し、官営模範工場として115年間、生糸を作り続けました。見どころは、創業当時のまま完全な姿で残されている、和と洋の技術を織り交ぜて作られた工場建築です。 木骨レンガ造りになっており、骨組みには妙義山の杉が使用されました。敷地面積は約5万5391平方メートル。建物の長さが140メートルという広大な工場を建築するため、当時は山が坊主になるほどたくさんの杉を必要としたといいます。そしてレンガは、深谷の瓦職人により造られました。音声ガイドやガイドツアーもあるので、予定に合わせて効率良く見学をするといいでしょう。 ここで働いていた工女さんたちは、当時としては好待遇のキャリアウーマンだったそうです。日本の輸出品ナンバー1を誇った生糸の生産に関わる仕事は、さぞやりがいがあったことでしょう。 場内には、シルクギャラリーと売店、2つのお土産スポットがあるので、富岡産の繭100%を使用した「富岡シルク」のお菓子や雑貨もお見逃しなく。