立山連峰と後立山連峰の絶景が待っている! 壮大な北アルプス稜線歩きで人気の鹿島槍ヶ岳をピークハント
登山の魅力をぎっしり詰め込んで人気の北アルプスは後立山連峰。一般的には北は白馬岳から南の針ノ木岳までの山塊を指しますが、黒部川を挟んで西側に連なる立山連峰や、北アルプス南部側の表銀座~穂高連峰と並ぶ人気のアルペンルートです。後立山には日本百名山に3座が名を連ねています。白馬岳と五竜岳、そして鹿島槍ヶ岳です。秀麗な双耳峰で知られる鹿島槍ヶ岳の扇沢ルートは比較的登りやすく、北アルプスの稜線歩きの醍醐味を味わえることで人気です。 【写真】北アルプス稜線登山の魅力をチェックする(全16枚)
直登だが急登の尾根か、ロングでも足に優しい新道か⁉︎
標高2889mの鹿島槍ヶ岳への登頂は3ルートに絞られます。もっともスタンダードなのが扇沢側からの柏原新道で爺ヶ岳を経由する縦走ルート。もうひとつが麓の大町から先の県道の終点となる大谷原からの赤岩尾根ルート。そして3つ目が難所として名高い八峰キレットを超えの五竜岳からのルートですが、このルートは2泊以上のスケジュールとキャリアが必要になります。 赤岩尾根ルートは最短で鹿島槍ヶ岳に立つことができますが、その分急登。一方の扇沢口からの柏原新道ルートは距離はありますが、歩きやすい登山道に整備されていることに加え、道中の山小屋を休憩等に利用でき、登山者も多いので何かと安心できるのが心強いかと思います。ここでは柏原新道~種池山荘~爺ヶ岳経由の冷池山荘から鹿島槍ヶ岳のベーシックルートにフォーカスします。
扇沢ルートなら人気の山小屋を休憩ポイントに使える
柏原新道は稜線に出たところに立つ種池山荘の歴代の小家主さんの方々のご尽力もあって、大変歩きやすく後立山連峰デビューにはうってつけ。道中には景観スポットや休憩箇所も多く、長い道のりを感じさせないのも嬉しいポイント。種池山荘までコースタイムで約4時間です。 山荘前からは目前に聳える爺ヶ岳を仰ぎ見ることができます。爺ヶ岳は立山連峰の眺望が優れています。ややザレ気味の登山道は南峰から中峰へと続き、爺ヶ岳北峰から下った先の冷乗越で赤岩尾根ルートと合流します。稜線に出てから約2時間少々のコースタイム。 冷乗越からほどなくで冷池山荘に着きます。冷池山荘は小説家・湊かなえ氏の作品「山女日記」のドラマでロケ地に使用された山小屋です。小屋横を少し上った先に展望所があるので休憩に利用したいところですね。 冷池山荘の少し先にテント場が拓けています。ここからの眺望が侮れません。西側正面に立山~剱岳の立山連峰が居ならびます。テント泊の方々なら雲海から昇り立つご来光を東側で眺め、モルゲンロートに染まる立山連峰の色づきを堪能することができます。