「パニック症」を起こす不快な感覚を、どう分散すべき? 「注意のコントロール術」は練習で鍛えられる
練習は生活のあらゆる場面で
体内の感覚へ、次に外部の環境へ、そしてまた体内の感覚へと注意を向ける先を切り替える練習を1日10分続けていきましょう。慣れてくれば、目を開いたままでも体内の感覚に気づけるようになります。練習するための時間を特別に設けなくても、生活のあらゆる場面で実践できます。 ・移動中に練習する歩きながら、あるいは乗りものに乗りながら、見えるもの、聞こえる音を観察しましょう。 ・食べながら練習する食べたり飲んだりしたときの味や後味の違いなど、味覚を通じて体外からの刺激をキャッチします。 ・音楽を聴きながら練習するメロディーラインだけでなく、べースやドラムの音などを聴き分けてみましょう。 ふだんから練習しておくことで、発作につながるおそれのある身体感覚が生じたとき、そこから注意の切り替えをできるようになっていきます。
稲田 泰之(医師)