【毎日書評】忙しい人は、時間がないはずなのに…なぜメールの返信が速いのか?
「先延ばし」をやめる
仕事は「忙しい人に頼め」といわれます。 忙しいので、この時間にしかできないという気持ちになります。面倒な相手にでもすぐに連絡します。時間がないので期限があります。期限は人を集中させます。(21ページより) 一方、暇な人は時間に余裕があるので、「面倒な相手だから伝えるのはイヤだな。明日でもいいかな」と考えるもの。しかも明日になったら「また明日」と、伝えることをどんどん先延ばしにするようです。(21ページより)
クオリティよりも「速さ」
忙しい人は、早く伝えるメリットを知っています。 いち速く報告や提出をすることで、多少クオリティが低くても、受け取る相手は、そのスピードに驚きます。感動すら覚える人もいます。仮に、修正点があっても「こことここを直しておいて」と、修正箇所が見つかり、そこを直せばその仕事は終わります。(21~22ページより) 対して、遅くなるデメリットを知らないのが暇な人。無駄に時間を浪費し、よりクオリティの高いものをつくらなければ提出できなくなり、そのためまた遅くなるという悪循環に陥ってしまうわけです。 そうやって考えてみても、「いかに速く伝える」ことによって仕事が片づき、生産性も上がっていくのは当然です。(21ページより)
「何日何時まで」という具体的な期限を決める
期限は人を集中させるもの。 ・明日の15時までに提出してください ・来週の5日13時までに回答ください ・4月30日までに原稿をお願いします (23ページより) というように、「いつまでに」という期限があるからこそ実行に移しやすくなるわけです。 面倒な仕事の場合、期限の指定がなく、「好きなときに提出して、好きなときに話して、好きなときに聞きにきて」といわれたとしたら、いつまで経っても着手できないはず。だからこそ、期限を決めることは重要なのです。(23ページより)
「ダブルデッドライン」を決める
つまり、期限は人を動かすもの。一方、人は期限ギリギリにならないと動かないという問題があるのも事実。しかしギリギリだとミスも増え、ストレスもたまります。 どうせ、いつかはやらなければダメなのであれば、早め早めに取り組みましょう。 そのためには、終わりの期限だけではなく、スタートの期限も決めてしまう。(24~25ページより) 始まりと終わりの期限、すなわち「ダブルデッドライン」にするということで、たしかにそれならメリハリがつきそうです。(24ページより) 著者は会社員のかたわら、税理士やセミナー講師、専門学校講師、大学講師、コンサルタント、著者など、5つ以上の仕事を同時にこなしてきた人物。つまり本書は、そうした経験をもとに書かれているわけです。伝えるスキルを身につけるために、参考にしてみてはいかがでしょうか? >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: ソシム
印南敦史