【バスケ】B1宇都宮9連勝 ベテラン遠藤祐亮がクラッチ3点シュートを決める
<バスケットボールBリーグ1部(B1):宇都宮83-78島根>◇3日◇第6節◇ブレックスアリーナ宇都宮 宇都宮ブレックスが競り勝ち、9連勝を飾った。 まるでチャンピオンシップ(CS)のような雰囲気だった。西地区1位の島根は前日の敗戦から攻守を立て直し、ともに譲らず、僅差のまま第4クオーター(Q)へ。残り2分50秒で72-74と島根にリードされると、ブレックスベンチはタイムアウトを取った。 「遠藤に打たせる」 ケビン・ブラスウェルヘッドコーチが指示を出す。D.J・ニュービルと比江島慎が相手の守備を引きつけると、右コーナーで待っていた遠藤祐亮にボールが渡る。遠藤が逆転の3点シュートを決めると、ブレアリは大歓声に沸いた。 「絶対に決めようと思っていた。昨日から自分は結構ノーマークが多く、守備の捨てどころに選ばれていた。そこで決められたら相手はきついはず」 今シーズンは接戦が多く、10点差以上離しての勝利は勝ち星の半分以下の4試合しかない。最後はニュービルや比江島の個人技に頼らざるを得ないところが課題だった。 第4Qの残り1分41秒には、グラント・ジェレットが遠藤と同じ右コーナーから、勝利を決定づける3点シュートを決めた。遠藤、ジェレットともにチームでボールを動かし、オープンでシュートを打てる状況をつくったもの。勝負どころでダブルエースの個人技に頼らず、チームで相手を崩し、勝ちきったところが大きい。 「遠藤はグッドシューターでビッグショットを決めてくれる。優勝するには1人や2人の力では成し遂げられない。チーム全体で役割を担い合って戦っていく必要がある。こういう試合はCSになった時に生きてくるよ」 地区首位の千葉ジェッツが秋田ノーザンハピネッツに敗れ、勝ち星では並んだ。ブラスウェルHCがいつも強調するように、今シーズンのブレックスは少しずつ強くなっている。そう実感させてくれた最後の5分間だった。【沢田啓太郎】