川淵三郎氏が渡辺恒雄氏を追悼。「敵だと思っていた相手が、実は最も大切な存在だった」
読売新聞グループ本社主筆の渡辺恒雄氏が19日に98歳で死去したことを受け、日本サッカー協会(JFA)・川淵三郎相談役がJFAを通じ、同日に追悼のコメントを発表した。川淵氏は、Jリーグ初代チェアマン時代には、Jリーグ開幕を巡り、渡辺氏と激しく争った過去があるが、別れを惜しんだ。 【一覧】移籍情報2025 Jリーグ全60クラブ 新加入・昇格・退団・期限付き移籍・現役引退 川淵氏はJFAを通じ、次のような追悼メッセージを発表している。 「突然の訃報に言葉もありません」 「ちょうど7年前、自伝を出す際に渡邉さんと対談する機会に恵まれました。高円宮殿下のご葬儀の際にお会いして以来で、久しぶりにお目にかかれて本当にうれしかった。既に90歳を越えておられるにもかかわらず矍鑠とされ、話される内容も鋭く、得難い時間を過ごさせていただきました。頭脳では到底かなわないものの、そのお姿を見て渡邉さんのように年を重ねていきたいと思いました。その渡邉さんが亡くなり、目標を失った思いです」 「Jリーグ開幕当時、クラブの呼称問題などで侃々諤々の論戦を繰り広げたことが懐かしく思い出されます。渡邉さんとの論争が世間の耳目を集め、多くの人々にJリーグの理念を知らしめることになりました。恐れ多くも不倶戴天の敵だと思っていた相手が、実は最も大切な存在だったのです。まさに渡邉さんはJリーグの恩人。心から感謝しています。在りし日のお姿を偲び、ここに謹んで哀悼の意を表します」
フットボールチャンネル編集部