冬の風物詩、ユリカモメが飛来 三重・松阪 阪内川の五曲橋周辺
あすは二十四節気の一つ大雪──。三重県松阪市に冬の到来を告げるユリカモメの群れが、今年も阪内川の外五曲町と内五曲町に架かる五曲橋周辺に飛来している。内五曲町の阪内川親水公園では、ウオーキングで訪れた人たちが一斉に飛び立つ光景や川面で羽根を休める姿に目を細めている。 ユリカモメは、カモメ科で白い体に赤いくちばしと足、目の後ろの黒い斑点が特徴。夏羽は頭部が黒褐色。秋から冬にかけてシベリア方面から日本に飛来する。 松阪には例年、11月にやってきて、4月上旬ごろまで過ごす。以前は魚町の魚町橋付近にいたが、10年ほど前から上流に移動し、この数年は約1キロ上流の五曲橋に集まるようになった。今年は11月中旬ごろから約300羽ほどが飛来。昨年は多い時で最大800羽ほどが飛来したという。 20年ほど前からユリカモメを見守り続ける中町の東谷紀代さん(83)は、この季節になると約5カ月間、毎朝午前6時半ごろから同7時すぎごろまで雨の日でも毎朝訪れユリカモメたちを見守るのが日課だという。 東谷さんは「私も高齢になったので家族からもう行くのをやめたらと言われていますが、毎年遠い異国からやってくるユリカモメの姿がかわいくて元気をもらっています。私の跡を継いで見守ってくれる人が出て来てくれたら」と話している。