「日本で優勝したから…じゃなく」河本結が泣きそうになった“現実”
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(25日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 【画像】西郷真央のボール捜索 河本結は後半17番で2連続ボギーを喫した時のことを苦笑交じりに振り返る。「泣きそうになりました。“夢”が断たれたんで。もう悔しすぎて、下手すぎて…」。目標に掲げてきたアンダーパーでのラウンドが難しい状況となり、こみ上げるものがあった。
2つ伸ばして迎えたバックナインは12番から右風を受け続けるロケーション。この日は少しアゲンストも入り、河本が1Wで放つフェードボールは強風とまともにぶつかってキャリーの距離が読めなくなった。その中でポットバンカーだけは避けるマネジメントに徹しようとすれば、セカンドで長い距離を残さざるを得ないことも。フェアウェイキープ失敗はわずか2ホールでも、3Wでグリーンを狙うなど、どうしても耐えるゴルフにシフトしていったという。
13番からの5ホールで3ボギー。「右風で“フェード一択”はちょっときついなって」。日本ツアーのスタッツでも、今季フェアウェイキープ率58.3244%は部門別82位と伸ばす余地が大いにある部分。フェードの精度をさらに磨き上げ、反対の左に曲がるドローも操れるレベルになれば、セントアンドリュースのようなコースでももっともっと戦いようはあると感じている。
2021年以来のメジャーだった6月「全米女子オープン」は39位。2週前の国内ツアー「NEC軽井沢」で5年ぶりの優勝を遂げ、2度目の全英女子は通算3オーバー29位で終えた。 「日本で優勝したから(良かった)じゃなくて、すごく現実を突きつけられた。レベルの高い選手が世界にはいるんだなって改めて感じたし、全然(技術的に)足りてない。課題をもらうので、やっぱり海外メジャーには毎年挑戦したい」。闘争心にさらなる火がついた。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)