【毎日書評】悪い知らせは先に伝える。少しの工夫で仕事をスムーズに進める2つのライフハック
悪い報告は必ず先に行う
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)はビジネスの基本。では、もし上司に報告する内容に悪いものとよいものがあったとしたら、どちらを先に伝えるべきでしょうか? どちらが先でも同じだという気もしますが、心理学的には「悪いほうが先」になり、その順序を間違えてはならないと著者は述べています。 米国カリフォルニア大学リバーサイド校のアンジェラ・レッグは、121人の大学生に性格テストを受けてもらい、「テストの結果は、よいニュースと悪いニュースがあるのですが、どちらを先に聞きたいですか?」と聞きました。 すると78%の人が、「悪いニュースを先にお願いします」と答えたのです。10人中8人が悪いニュースを最初に聞いてしまいたいと答えた計算になります。(181ページより) でも、78%の人はなぜ、悪いニュースを先に聞きたいと思ったのでしょうか。 その理由についても調査したところ、「悪いニュースを聞いて気分がへこんでも、その後によいニュースを聞けば、少しは気分も回復するだろうと思うから」という理由を挙げた人がいちばん多かった(53.3%)のだとか。 たしかに悪いニュースをあとに聞いたのでは、悶々とした気分がしばらく続いてしまうことになります。それよりは、よいニュースをあとにとっておくことによって、気分をもとに戻したいと思うのでしょう。 もちろんそれは、ビジネスの現場でも同じ。上司も人間なので、同じように考える可能性が大きいわけです。だからこそ、悪いニュースを先にして、よいニュースをあとにしたほうがよいということ。 「すみません、クライアントから契約破棄の連絡がありました」 「そりゃ、一大事じゃないか」 「ところがその後に、別のクライアントから大口の依頼があったのです」 「そりゃラッキーだ」 (182~183ページより) 報告が上手な人は、こうした順序をしっかり守るため、上司の気分を害することもあまりないというのです。たしかにこの順序が逆だとしたら、大変なことになりそうです。(181ページより)