[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…主要モデルの実力を分析! 『楽ナビ』
愛車の音響機材のアップグレードに興味を持つドライバー諸氏に向けて、その思いを実行に移そうとするときに役立つ情報を多角的に発信している当連載。現在はメインユニットの主要モデルについて、各機の特長を解説している。 【画像全3枚】 ◆13機種をラインナップ。選択肢の幅広さも大きな利点! 今回は、カロッツェリアのスタンダードナビシリーズ、『楽ナビ』にフォーカスする。 さてカロッツェリアの楽ナビの初代モデルは、ハイエンドライン『サイバーナビ』が誕生した翌年の1998年にリリースされた。なお楽ナビはスタンダードラインでありながらも、音響機器としてのポテンシャルもなかなかに高い。他メーカーのトップエンド機と比べてひけを取らず、むしろ優れた点も持っている。 ちなみに現行モデルは、2024年の春に登場している。画面サイズや対応メディア違い等々で計13機種をラインナップし、ユーザーは予算と機能とを天秤にかけて自分にとってのベストを選べる。このように楽ナビは、選択肢が幅広いことも大きな利点だ。 では、AV機器としての楽ナビのストロングポイントを説明していこう。最大の特長はズバリ、「オンライン機能を有すること」だ。 ◆最新モデルとなり、「オンライン能力」がさらに伸長! というのも楽ナビは、ドコモが提供している車内向けのインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に対応している。同梱または別売のネットワークスティックを使うことで、当サービスを利用できるようになる。 なおこれが可能となったのは昨年初頭に発表されたモデルからだが、この春に登場した現行機ではその利点がさらに伸長した。停車中の使用制限が緩和され、より便利になったのだ。これまでは走行前(エンジンオン)には30分、走行後(エンジンオン)には1時間使えていたのだが、今作からはともに最大2時間使用できるようになっている。またネットワークスティックの同梱モデルでは、「docomo in Car Connect」を1年間無償で利用可能だ。 かくして楽ナビを導入すると、スマホにて利用できる音楽または動画系ストリーミングサービスを、通信量を気にすることなく楽しみ尽くせる。また、同乗者が手持ちのモバイル端末を使う場合のWi-Fiスポットとしても機能する。 ◆素の音質性能が高く、サウンドチューニング能力も優秀! そして楽ナビは、素の音質性能も優秀だ。高品質な音響パーツがおごられていて、回路設計も凝っている。 その上でサウンドチューニング能力も高い。上位ラインである『サイバーナビ』にて採用されている「ネットワークモード」こそ非対応だが、簡易型の「タイムアライメント」を搭載し、「イコライザー」は13バンドタイプを内蔵済みだ。 そして「クロスオーバー」も搭載するので、サブウーファーを導入した際にはフロント/リアスピーカーとサブウーファーに対して再生範囲の割り振りを行える。結果、低音再生をよりスムーズかつリアルに実行できる。 また画質も高い。広視野角のIPS方式と黒色の再現性に優れるNormally Black方式が採用された高解像度HDパネル、そして高透過率を誇る静電容量方式タッチパネルと高輝度LEDバックライトにより、映像系コンテンツも良好なコンディションにて楽しめる。 今回は以上だ。次回はアルパインの『ビッグX シリーズ』をフィーチャーする。お楽しみに。
レスポンス 太田祥三