「PET検査」で“見つかりにくいがん”はご存じですか? 受けた方がいい人の特徴やメリット・デメリットも医師が解説!
PET検査を受けた方がいい人の特徴
編集部: 一般に、PET検査はどのような人がおこなうのですか? 吉田先生: PET検査を使用するシーンは、大きく分けて「がんと診断された人が転移や再発の有無を調べるとき」と「検診などでがんを早期発見するとき」の2つです。前者について言えば、PET検査は1回で全身を検査できるという優れた特徴があることから、思わぬところにできたがんや再発、転移も発見できるという強みがあります。また、がんと診断された場合、治療の方針を決めるためにPET検査をおこなうこともあります。 編集部: それでは、検診としてPET検査を用いる場合には、どのような人が受けるべきでしょうか? 吉田先生: 例えば、「50歳以上の中高年層」「親や兄弟にがんの人がいる」「喫煙している」など、がんのリスクが高い人は、PET検査を受けることをおすすめします。 編集部: 反対にPET検査を受けられない人はいますか? 吉田先生: 妊娠中の人や、妊娠の可能性がある人は胎児への影響を考慮し、PET検査を受けることができません。また、なんらかの理由により検査中、安静を保つことができない人も受けることができません。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 吉田先生: 日本では、2人に1人ががんになると言われていますが、早期発見することでがんは「治せる病」となってきています。がんを早期発見するためにも、PET検査を検討してみてはいかがでしょうか。
編集部まとめ
がんの診療や検診に用いられるPET検査は侵襲が少なく、簡単に全身の状態を調べることができる有用な検査です。人間ドックをがんの早期発見に役立てたいと考えている人は、ぜひ、選択肢に入れてみてください。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
監修医師:
吉田 啓介 先生(ゆうあいクリニック) 金沢大学医学部(現・金沢大学医薬保健学域医学類)卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修了。2024年、神奈川県横浜市港北区に位置する「ゆうあいクリニック」の院長に就任。医学博士。日本核医学会核医学専門医・PET核医学認定医、日本医学放射線学会専門医。検診マンモグラフィ読影認定医師。