「プロレスの本場だけど…」桂川有人 悩める?次戦の出場権獲得なるか
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 3日目(26日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70) 【画像】男子プロの「プロテイン」事情 学生時代にフィリピンで腕を磨き、昨年は米下部コーンフェリーツアー、今季は初夏からDPワールドツアー(欧州ツアー)を主戦場にした桂川有人は、まだメキシコに「行ったことがないんですよね」と言う。今大会でトップ10に入れば、同国で行われる2週後の次戦「ワールドワイドテクノロジー選手権」(エル・カルドナル at ディアマンテ)の出場権を得られるが、プレーするか否かが実は悩ましい。 今季は今大会で区切りをつけてオフに入り、11月下旬に開幕する欧州ツアーの2025年シーズン序盤戦に臨むと決めていた。「フランスオープン」までの直近5大会で予選落ち。すでに集中合宿の予定を立てており、このムービングデーの爆発は期待の範疇を超えていた。 インスタートの“裏街道”からフィールドベストにあと1打に迫る「63」。出だし10番でボギー発進しながら、以前は苦手意識があったショートゲームがさえた。5つあるパー3をすべてバーディ。後半3番では5mの下りのスライスラインを流し込み、5番(いずれもパー3)はグリーンサイドからSWでチップインさせた。52位から通算7アンダーの16位に急浮上して最終日を迎えられる。
4月に静岡県で行われた日欧ツアー共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で優勝。本大会も「日本開催はチャンス」だと思った。実績をいとわず、海の向こうの世界に果敢に飛び込んでいく姿勢は、じっくり自分を見つめてきたからこそだ。 「慣れが一番かなって。自分はあまり頭で考える方ではなく、どちらかと言えば“ジュニア感覚”が合っているというか。ジュニアの頃って、あまり頭で考えず自分のありのままにやって、経験を重ねることで、自然にうまくいくもの」というのが26歳なりの考え。「だからこそ周りが大事で、強い環境(フィールド)にいれば勝手に自分も引き寄せられるような効果もあるんじゃないかと思う。それに期待して、回数をこなすことで成長できたらという感覚です」 大きな目標であるPGAツアー定着を目指して奮闘する日々。次週以降はじっくり調整に充てると決めていたからこそ、出場切符に近づいたのは思わぬハプニングでもある。それに、メキシコは「(大好きな)プロレス(ルチャリブレ)の本場なので行ってみたい…」という、趣味を兼ねた渡航の欲も…。そういえば3日前、新日本プロレスの棚橋弘至が再来年1月の引退を発表したばかり。「新日好きになったのは棚橋選手の試合を観たのがきっかけ。ちょっと悲しいです」。スケジュールはとりあえず、日曜日が終わってから考えよう。(千葉県印西市/桂川洋一)