移住者の新幹線通勤に補助金、長野・佐久市がスタート。田舎暮らしや二拠点生活、リモートワークをサポート
佐久市移住交流推進課 移住推進係の渡邉さん(右)と藤田さん(左)。 「移住相談を受けていると、自然豊かであることと同時に、東京からの近さや、生活利便性などが佐久市のポテンシャルのひとつと感じることが多いんです」。
会社経営の松本さんの移住は子どもの誕生がきっかけだった
2024年5月に神奈川県茅ヶ崎市から佐久市に移住した松本知佳子さんは、WEB・コンテンツマーケティングの支援を行う藤沢市の会社の代表取締役。移住を考え始めたのは、子どもが1歳を迎えたころだったそう。「仕事が面白くて、毎日忙しくても充実していました。でも、娘の成長を見守るにつれ、仕事中心の生活にせわしなさが募るようになって。子どもと夫と、3人が一番幸せに過ごすことを考えたときに、環境がよりいい場所に引越しをしたいと思うようになりました」(松本さん)。
移住は関東圏への行きやすさと夫妻の趣味を叶えられる長野県がターゲットに
松本さんの会社は、パソコン環境があればどこでもできる業務が主体。定期的な出社はないので他の役員やメンバーの住まいも日本全国に散らばっている。松本さん自身の居住地を関東圏から移したことで、むしろ、オンラインミーティングではフラットな一体感を感じるくらいなのだそう。 それでも、月に1回以上は打ち合わせなどで東京圏に出向かなければならない。 「仕事先に行きやすいこと、自然環境に恵まれていること、このふたつが最初の条件でした」(松本さん) そのとき移住先候補に真っ先に上がったのが長野県だった。
「スノーボードなどウインタースポーツが夫婦共通の趣味ということもあって、長野県が大好き。以前からずっと通っていた場所です。移住先として検討し始めて、ワクワクした気持ちになりました。調べていくうちに、長野県の中でも移住初心者に厳しすぎない気候であること、そして、ほどよく田舎でほどよく便利、東京とのアクセスもいい長野市と佐久市が候補になりました。どちらも実際に訪問してみて、佐久市への移住を決定しました」(松本さん) 佐久市の冬はさほどの積雪がなく、年間の晴天率も高いのだそう。真夏の熱帯夜もない。