「移民がペットを食べている」トランプ氏“差別発言”に揺れる街、異例の激戦 米大統領選【報道特集】
■「爆破予告はハイチ人に企てられた」一方的な憎悪も… リンゼイ・エメさん(34)は、ハイチでは弁護士を務めていたが、政情不安から約5年前に渡米。日々、ハイチ移民の仕事や生活の相談に応じている。 ハイチ移民支援センター リンゼイ・エメさん 「トランプ氏による間違った情報によって、本当に悪い状況になりました。言葉にはとても影響力があります。多くの人がそれを信じてしまいました。子どもは純真だから親が家で話していることを聞いて、ハイチ系の子どもに『猫はどんな味がするんだ』などと聞くようになりました」 連邦議会襲撃事件にも関与した、「プラウドボーイズ」という極右団体から嫌がらせを受けた際の動画も残っていた。 極右団体「プラウドボーイズ」のメンバー(動画より) 「スプリングフィールドの問題について話そう。犯罪率の上昇や、交通事故の増加についてもだ」 一方、22日に開かれた市議会では、住民の一部がハイチ移民への一方的な憎悪を口にしていた。 トランプ氏支持者 グレンダ・ベイリーさん 「爆破予告で利益を得たのは誰でしょうか、ハイチ人です。爆破予告によって、メディアの関心はそちらに逸れ、ハイチ人が公園でガチョウを殺していることや、街中から野良猫がいなくなっていることが話題にならなくなりました。トランプ氏や、トランプ氏支持者への非難も相次ぎました。爆破予告は政治的な目的のために、ハイチ人によって企てられたことだと信じています」 この発言をしたベイリーさんに、直接話を聞くことができた。 グレンダ・ベイリーさん 「2万人のハイチ人とは、侵略だというのが私の見解です。多すぎます」 ――街はその人数に圧倒されていますか? 「福祉事務所、裁判所、刑務所、警察、学校、全てが手に負えない状況です。車の事故も増えています。トランプ氏が大統領に選出されることを願っています。彼が強制送還を開始し、バイデン政権下で受け入れられた移民への税金の支出をやめることを願っています」