「そっち目的の迷惑客が多すぎる…!」街でよく見る【個人美容サロン】オーナーがため息をつく意外な理由。
ここ数年、1名から5名までの小規模で営む美容サロンが人気だ。 とくに増えているのがオーナーが施術から経営をおこなう個人サロン。規模でいうとワンルームほどの広さで、プライベート空間で施術してリラックスしてもらうのがウリのよう。 いきなりテナントを借りて開業するより、コストを抑えて小さく展開するとリスクが低いため開業ハードルも低くなる。独立を考えている個人にとっては最短距離でビジネスが可能な手法なのだ。 だが、個人サロンを営む以上サロンオーナーとお客さん間のトラブルは免れないのは事実。自宅や個人サロンを展開している場合は、そこで起こったトラブルすべて自分一人で解決しなければならない。 今回、話を伺った清水美奈さん(29歳・仮名)も個人でマッサージサロンを経営しており、既存客とのトラブルを経験した一人だ。 「アパートの一室を借りてマッサージサロンを運営しています。既存のお客様は付き合いが長くいい人たちばかり。まさか古参客とトラブルになるなんて思いもしなかったです。あのときハッキリ断らなければストーカー化する可能性だってありましたから……」と過去を振り返る。 サロン運営が順調だったはずの彼女。そんな彼女がなぜ古参客とトラブルになり来店拒否するまでに至ったのか。 今回は美奈さんが体験したゾッとする話と、サロン運営をするうえでの注意点について伺った。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 地方の専門学校を卒業後、トータルビューティーサロンへ就職。そこは全国展開しており未経験スタッフを立派なエステティシャンへ育て上げるため社内マニュアルがしっかり完備されていた。 慣れない社会人生活を送りながら美の総合アドバイザーとして腕を上げる彼女。新卒で入社したサロンで経験を積みながら「いつかは自分の店舗をもつ」といった強い志があり、24歳で退社。その後、念願だった自宅サロンを開業した。 現在は開業4年目で自宅とは別のアパートを借りてエステ、マッサージ、アロマリラクゼーションサービスの提供をしている。 気さくで明るい人柄のため、トータルビューティーサロン時代からリピート客が耐えなかったそう。独立後はSNSをうまく活用して自身のサロンの宣伝・集客に成功。現在は月新規のお客さんの受け入れをストップし、既存客のみを施術している「売れっ子セラピスト」なのだ。 サロンの客層は9割が女性、あとの1割は男性客だ。男性に関してはヘッドマッサージのみを施術と決めており、一度来店してくれた男性たちはほとんどリピートしてくれる。周期でいうと3週間から1か月に一度のペース、仕事帰りのサラリーマンが多いらしい。 そんな数少ない男性客のなかに3年前からの常連A氏がいた。A氏は40歳でバツイチ、子どもは離れて暮らす中学生が2人、県内の企業で管理職に就き、部署内にいる7名をマネジメントする立場のよう。話してみると真面目な性格がわかり、美奈さんと会話の波長が合いユーモアに溢れた人柄だった。