【意外に知らない日本メーカーの動き】広州モーターショーで登場した注目車種は? 日本勢も日産N7はじめ新型車を続々公開
BYDブランド初の電動ミニバン「夏」日本登場のウワサも?
一方、BYDの本家ラインナップは2024年8月に発表された『夏』が今回の目玉となった。 BYDの電動ミニバンというと、2023年に開催されたJAPAN MOBILITY SHOWのBYDブースで展示された『デンツァD9』が有名だが、BYD自体の電動ミニバンはこの夏が初となる。 夏は威圧感のあるフロントマスクにDピラー付近のシルバー加飾、5メートル超ボディと数々の共通点を持つ。だが、実際にはD9が全長5250mm(ホイールベース3110mm)なのに対し、夏は5145mm(3045mm)と少し小さい。また、D9はBEVとPHEV両方を用意するが、夏は現時点でPHEVのみとなり、プラットフォームも2024年に投入されたばかりの『DM 5.0プラットフォーム』を採用する。 日本市場においてBYDは現時点でBEVのみを展開するものの、数々の場でPHEVの導入も匂わせている。JAPAN MOBILITY SHOWでのD9出展や、PHEVの大型ミニバンが日本では少ないことを鑑みると、夏の日本導入は期待できるかもしれない。 今年の広州モーターショーは中国メーカーによる新型車の発表が相次いでなされたのに対し、ドイツやアメリカ、日本といった外資系メーカーは比較的おとなしい印象を受けた。 BEV市場は停滞期に入っているとも言われるが、2025年は日本メーカーが投入を予告してきた数々の中国専売EV(含PHEV・BEV)が実際に形となって現れることを期待したい。
加藤ヒロト(執筆/撮影)