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　どうしてもモデルライフが長くなりがちなスポーツモデルは、その長いモデルライフの間に改良を重ねて完成度を高め、じっくりと「熟成」させていく。ここでは2021年登場のスバル BRZに改めて試乗し、その熟成度を確認してみる。 【画像ギャラリー】変わってないと見せかけて……ある日突然変化に気が付く「ステルス熟成」真っ最中のスバル BRZ(24枚) ※本稿は2024年11月のものです 文:松田秀士/写真:大西靖、スバル、ベストカー編集部 初出:『ベストカー』2024年12月10日号

■派手な変化はないがジワリと熟成中

　2世代目となった現行モデルのデビューは2021年。エンジンが2.4Lと大きくなり、中速域のトルクが太ったことでコーナーからの立ち上がり加速がスムーズになった。 　2世代目デビューからは大きく変わったとは感じないが、前後バランスが細かく調整され、リアサスのトラクション性能がアップしているように感じる。アクセルON時のリアの粘りが上がり、よりトルクで蹴飛ばせるようになった印象だ。さらにAT車のみの設定だったアイサイトがMTにも採用された。 　●熟成の過程 ・2021年7月発表 ・2022年5月一部改良 ・2023年9月一部改良(MT車向けアイサイト採用など)、STIスポーツグレード追加 ・2024年7月一部改良(MT車専用スポーツモード採用など) 　現行型の登場は2021年。従来の2Lエンジンが2.4Lに拡大し、右足での操安コントロールに余裕ができた。2023年9月に改良を受けているが、乗り味にはそれほど大きな変化はない。 　とはいえ、足回りのチューニングはアップデートされているようで、操舵に対する前輪の反応と後輪の追従性が高まって、雨のコーナリングでも安心感が高まった。 　●スバル BRZ S ・全長×全幅×全高:4265×1775×1310mm ・ホイールベース:2575mm ・車両重量:1270kg ・エンジン:水平対向4DOHC 2387cc ・最高出力:235ps/7000rpm ・最大トルク:25.5kgm/3700rpm ・トランスミッション:6MT ・WLTCモード燃費:11.9km/L ・サスペンション(前・後):ストラット・ダブルウィッシュボーン ・タイヤサイズ:215/40R18 ・価格:350万9000円 　★スバル BRZ……完熟度:80度