ラーメン業界から悲鳴…「円安から抜け出すには」解決策の鍵は《コスト削減》から《人・研究・設備への投資》
麺也オールウェイズ本店 濱和樹店長: 「ラーメンにおいて重要な小麦だったり油だったり、そういうのも高騰でラーメン業界においても本当に厳しいものなのかなと思っております」 希少品種の小麦を使った自家製麺。 豚骨を18時間以上強火で炊くスープ。そして肩ロースをじっくり煮込み作られるチャーシューなどがこの店の特徴です。仕入れ値は去年の同じ時期と比べて《5パーセントほど》上がっていると言います。 ■価格転嫁しないとやっていけない 濱店長: 「まあ金額にすると(月に)20万円ほど上がってますので(4店舗分を)トータルすると恐ろしい金額になってきてるっていう…どうにかこうにかやってるっていう現状ですね」 コストが増えた分を仕入れ商品の変更などで調整してきましたが、価格転嫁に踏み切らざるを得なくなっています。 濱店長: 「このような現状が回復しない状態になってしまうとオールウェイズとしても値上げという形をとらざるを得ない環境になってくるのかなと思っております」 【住】企業努力でコストダウンを図るのにも限界があるでしょうから、業界としては過度な円安の是正が待たれるところでしょうね。 【平】為替は、一般的に国内金利と外国金利との差が影響しますので、円安を是正するためには《内外金利差》つまり『海外の金利水準と国内の金利水準の差を縮めれば良い』つまり『日本の金利を引き上げるべき』という声が聞かれます。 ただ、今の経済環境で金利を大幅に上げることができるのかという問題があります。 今、日本の実質賃金は過去最長となる《25か月連続》のマイナスです。利上げで借入の金利が上がると企業業績への追い打ちになりますし、住宅ローン金利が上がると住宅投資にもマイナスの影響があります。日本の金利を引き上げるためには、日本経済がしっかりしなければならないのではないかと思います。 ■《設備投資》よりも《財務体質強化》を優先した結果 【住】日本経済の実力は、海外と比べてどうなんでしょうか。 【平】実質実効為替レートの推移を見ると良く分かります。「実質実効為替レート」とは、貿易量や物価水準を基に算出された総合的な通貨の購買力を測る指標です。一般的には通貨の「実力」や「実質的な価値」などとも言われます。