全米有力プロモーターのアラム氏検討…53歳タイソン(元3団体統一王者)対31歳タイソン(現WBC王者)ある?!
しかし、タイソンが復帰理由にした薬物中毒者や、ホームレス救済のチャリティーを目的としたエキシビションであるならば、話は別。 アラム氏は、「正当な慈善団体にお金を送ることを条件にタイソン・フューリー対タイソンのエキシビションマッチのアイデアを温める。そこに融資はしないが、労力は提供する。タイソンにとって良いことだ」と語った。 タイソン・フューリーの共同プロモーターでもあるアラム氏のもとにすでにチームタイソンのメンバーから、その現役王者とのエキシビションマッチの打診が届いていることも明らかにした。 タイソンの復帰宣言後、豪州のプロモーターが、元オールブラックスの伝説的な現役ラガーマンで、ボクシングとの二刀流アスリートでもあるソニー・ビル・ウイリアムズ(NZ)とのエキシビションマッチを1億円でオファーしたが、タイソンサイドが、「ボクサー以外との試合は、ボクシングを冒とくすることになる」と拒否したことも報道されている。 ベアナックル(素手ボクシング)の格闘技団体のベアナックル・ファイティング・チャンピオンシップからは、21億円の巨額オファーが届いているが、おそらく、タイソンの考え方からすると、こちらのオファーにも積極的ではないだろう。 タイソンが求めているのは、本物のボクサーとの戦いなのだ。 タイソン・フューリーの命名の由来は、マイク・タイソンである。タイソン・フューリーは早産で未熟児で生まれたため、プロボクサーでもあった父のジョン氏が「強い男になって欲しい」と、ボクサーとして尊敬していたタイソンの名を命名した。 そのタイソン・フューリーは、2月にWBC世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(米国)との再戦に挑み、3回、5回とダウンを奪う圧倒的な展開で、7回TKO勝利し、同王座を奪った。ワイルダーサイドが、再戦条項を行使し、7月18日に3度目の決着戦が行われる予定だったが、新型コロナの影響で延期となっている。タイソン・フューリーにしてみれば、自らをボクシングの道へ導いてくれたとも言える“名付け親”の伝説ヘビー級ボクサーとの試合が実現するならば、交渉のテーブルにつく可能性は十分に考えられる。そして、日本のWBA世界ミドル級王者、村田諒太、WBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者、井上尚弥のプロモートをしていることでも知られるアラム氏まで出馬すれば、タイソンの復帰ロードがいよいよ面白くなってくる。