全米有力プロモーターのアラム氏検討…53歳タイソン(元3団体統一王者)対31歳タイソン(現WBC王者)ある?!
チャリティーマッチ出場のため復帰を決めた元ヘビー級世界3団体統一王者、マイク・タイソン(53、米国)について米有力プロモート会社「トップランク」のCEOボブ・アラム氏が注目発言を行った。米メディア「デッドスピン」にコメントしたもので、エキシビションマッチであれば、現WBC世界ヘビー級王者であるタイソン・フューリー(31、英国)との試合実現を検討することを明らかにした。 アラム氏は、2005年以来、15年ぶりの復帰決断後、現役時代を彷彿とさせるような動きのトレーニング風景をインスタにアップしたことで全米で話題を呼んでいるタイソンの可能性について「ペイパービュー(PPV)ビジネスは可能だと思う」と断言した。 PPVビジネスとは、巨額のボクシングビジネスを支えている有料放送のことだ。 だが、一方で、「でも、自分のお金を投資してまでやろうとは思わない。(新型コロナの影響で)何百万人もの人々が失業している。人々は、50歳の男性がリングでパフォーマンスするのを見るために80ドル(約8500円)を払うだろうか。疑問がある。料金の裏付けなしでは、それは不可能だ」ともつけ加えた。 ファンが興味を抱くビッグカードはPPVで、お茶の間に届けられるが、100ドル(約1万700円)に届くような高額な料金設定が少なくない。53歳のタイソンに、そこまでの商品価値があるかどうかは疑問で、ファイトマネーを確約するためにプロモーターには保証金も必要になるため、なおさらアラム氏は懐疑的なのだ。 48歳まで現役を続け、ヘビー級の史上最年長王座奪取記録を持つ、伝説の元ヘビー級世界3団体統一王者のジョージ・フォアマン氏が、先日、「10か月、集中してトレーニングをするならば、ヘビー級の正式なトップコンテンダー(指名挑戦者)になれる」とコメントするなど、チャリティー目的のエキシビションマッチではなく、真剣勝負のリングに復帰できる可能性を示唆する声も少なくなかった。それほど健在ぶりをアピールした高速ミット打ち風景のインパクトは大きかった。 だが、アラム氏は、「真剣勝負? まさか。タイソンは年齢という時間を逆戻しすることはできないのだ」とも断言、正式なカムバックの可能性についてはキッパリと否定した。 実際、53歳のタイソンにボクシングライセンスを与える州があるのか、どうかという問題もある(デッドスピンの記事にはウエストバージニア州なら可能性があるとの記述も)。