落石注意の標識あり! 山道ツーリング中にライダーがとれる落石対策はどんなこと?
落石注意標識を確認したら崖と路上の双方に注意
「ワインディングを楽しみたい」「景色や空気に癒されたい」といった理由で山道ツーリングを好むライダーは多いはず。そんなとき、崖から石が転がり落ちているような絵が描かれた黄色いひし形の標識、「落石のおそれあり」の標識を目にすることがあります。 【画像】ツーリング中の落石対策を画像で見る(10枚)
これは「警戒標識」のひとつで、運転手やライダーに道路上で警戒すべきことや危険があることを知らせ、より注意深い運転を促すためのもの。「落石のおそれあり」以外にも、「すべりやすい」、「学校、幼稚園、保育所等あり」、「下り急勾配あり」など、さまざまな警戒標識があります。 それらの警戒標識を見て「なるほど、注意しよう」と意識する場合がほとんどだと思いますが、もしも落石注意の標識を目にした場合、落石に対してどのような対策を講じればよいのでしょうか。 国土交通省によると「落石のおそれあり」の標識は、「落石のおそれがあるため道路交通上注意の必要があると認められる地点の手前30メートルから200メートルまでの地点における左側の路端」に設置されるとされています。 「ゲームの世界じゃないんだから落石を避けるなんて無理」「落石を避けることは不可能なのに、標識を出す意味があるのか」などと考えるライダーもいるようですが、落石注意の標識は、「崖から落ちてくる石や岩に注意して」の意味を表しているだけではありません。 同じく国土交通省のサイトには、「『落ちてくる石(岩)』もしくは『道路に落ちている石(岩)』の一方のみに対して注意が必要であるということではありません。」と表記されています。つまり、「落ちてくる石や岩のほかにも、すでに道路に落石があるかもしれないから、それらに注意して走ってください」という意味も込められているというわけです。
4輪で走るクルマと違い、2輪のバイクは、どうしても路面の状況に影響を受けやすくなります。大きな石に乗り上げて転倒したり、たとえ小さな石でも、形や固さ、踏み方次第ではスリップしてしまうことも。さらに細かな砂利が落ちて道路に広がっている場合も、滑りやすくとても危険です。スピードを出したり急ハンドルなどをせずに注意して走行しましょう。 また、当然ですが、落ちてくる石(岩)に注意するといっても「落ちてくる石や岩を巧みに避けて進んでください」という意味ではありません。 あくまで注意を促すものであるため、ライダーが取れる対策としては、「あまり崖に近づき過ぎず、崖から距離をとって走行すること」、そして「必要以上に減速したりせずに、すみやかに通り抜けること」が挙げられます。 しかし、ここで注意が必要なのが、落石を警戒し崖から距離を取りすぎるあまり、センターラインに近づいてしまうことです。