「パタゴニア」新ウェアを実戦形式でスペック検証! 進化ポイントを編集部員がレビュー
袖部分にゴムで防風効果が施されているほか、ジップを上まで閉めれば、首元からの風の侵入も防いでくれる。結果、高い保温性が確保され、自らの体温による暖かさがポカポカと感じられる。
保温性が高ければ当然、熱がこもり蒸し暑くなるというデメリットもつきまとう……と思いきや、その点もこのプルオーバーは優秀で、胸と背中のベンチレーションが適度に放熱&透湿に作用。実際、山道を歩いているうちに少し汗ばんだが、服の中はサラッとしていて常に快適だった。 寒くなる秋冬はこの下にフリースを仕込んでも良さそうだ。
パッカブル仕様なので、真夏もいざというときのお守りがわりにバックパックに忍ばせておくのも大いにアリ。
アップダウンも快適なクアンダリー・ジョガーズ
実際にアップダウンのある山中を歩くと、クアンダリー・ジョガーズの真価も感じることができた。 廃漁網をリサイクルしたナイロン生地を使用したこのパンツ。一見シンプルなパンツに見えて、はいてみるとその印象はガラリと変わる。 かなりストレッチが利いていて脚運びが驚くほど楽なのだ。アップダウンの激しい山道を登る際に、脚を曲げ伸ばししてもパンツの布が突っ張る感じは一切ない。
ポケットがたくさん付いているのも特徴で、スマホも入る大きめなポケットのほか、ジップ付きポケットも搭載されているので最低限の貴重品ならバッグいらずで持ち歩ける。 ウエスト部分がゴムになっているのもポイントで、着心地が快適なうえ、寒い時季はパンツの下にレギンスなどを重ね着も容易い。
ウェアの着心地を確かめつつ鎌倉の自然を感じながら歩いているとあっという間に時間が過ぎていた。
普段はインドア派の私も快適なウェアのおかげで十分アウトドアを楽しむことができた。 ◇
鎌倉の山道を歩いていると、すれ違うハイカーの多くがパタゴニアのウェアを愛用していることに気付く。そして道中では地元住民とともにパタゴニア鎌倉ストアのスタッフたちが地元の緑地保全活動をしている姿も見られた。聞けば、この周辺は以前取り崩し開発予定地だったが、地域住民の声や署名活動、長きにわたる緑地保全活動によって、開発が中止になったという。
パタゴニアのアイテムを実際にアウトドアで使用すると、本来の魅力が見えてくる。連休中フィールドに繰り出して、その真価を確かめてほしい。