東武、深夜の越谷駅に「スペーシアX停車」の狙い 終電から始発までの限られた時間に特急・通勤車両6本が集結
同社運輸部管理課の担当者、中澤耀介さんは「普段から館林乗務管区の乗務員が春日部乗務管区に宿泊しているが、災害が起きた際も別の管区と連携して避難できるか確認するのも今回の訓練のポイント」と説明。縦列駐車については「避難計画に近い形で越谷駅構内の各閉塞区間に詰めて停車させてみることにした」という。 運輸部の入江一仁運転課長は「自然災害が激甚化しているなかで、鉄道事業を維持していくためには、車両をできるだけ多く高いところに逃がし、乗務員を避難させることを考えておかなくてはならない。非常事態に遭遇する前に訓練を積んでおく必要がある」と話す。
車両基地が浸水する前に車両を退避させることができるかどうかは、入念な避難計画の策定だけでなく、実践的な訓練の練度にかかっているといえそうだ。
橋村 季真 :東洋経済 記者