【バイタルエリアの仕事人】vol.40 木村誠二|優勝貢献のU-23アジア杯で手にした自信。パリ五輪は「より近い目標で現実的になった」
「ビルドアップは今後も勉強していかないといけない」
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第40回はサガン鳥栖のDF木村誠二だ。 【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開! 前編では、新シーズンへの思いやこれまでの苦悩などについて語ってもらった。後編では、パリ五輪への思いなどを深く掘り下げていく。まずは、CBとしての攻撃への関わり方、思考や流儀を訊いた。 ――◆――◆―― 攻撃でもバイタルエリアはチームとして狙いたいところ。フォワードの動き出しと僕らセンターバックのパスのタイミングを合わせて、背後を一発で危険なエリア入れるのは狙っています。 押し込んでいる時の狭いエリアへのパスも有効。でも、もちろん相手もそれは警戒して、コースを切ってくるので、センターバックがパスを通さなくても、サイドバックやボランチに、やりやすいように預ける判断は必要で、心がけてやっています。 センターバックの前にスペースがあるなら、最初からボールを受ける時にそのスペースに入って、相手がいないなら高い位置でもらうのは意識している。ただそれができなかった時は、前のスペースに、スピード上げすぎずしっかり運んで、相手を引き出すイメージは持っています。 でもそれが、ちょっと運びすぎて、相手のプレスかかって、出しどころもなくなって相手に食われて大ピンチになる可能性もある。そういうシーンをセンターバックとしてはなくさないといけないし、ビルドアップのそのバランスは難しく、今後も勉強していかないといけないと思っています。 鳥栖に来た今季からは自分の練習メニューにビジョントレーニングを取り入れました。今年のシーズン前、キャンプに入ってすぐの時に肉離れをしてしまい、リハビリをしていた際、トレーナーの方に教えてもらったのがきっかけ。浮き球の上に高く上がったボールの処理が全然できてなくて、トレーナーに目が弱いと言われ、そこからこのトレーニングを取り入れられるようになりました。今では毎回、練習の時に取り入れています。 これによってボールを見て、相手を見て、またボールを見て、という繰り返しの動きが、かなりやりやすくなったイメージがある。変にボールはどこだとか、相手がどこだとならず、しっかり見れるようになってきたと成果を実感しています。
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