「やっぱりウチはミールが主人だったから」秋田・佐竹知事が語る「プーチン氏から贈られたネコ」の一番の思い出
■秋田犬「ゆめ」の消息が… ミールがウチに来た年の秋に、私はロシア大使館に招かれて、駐日大使にこう伝えたんです。 「夢(ゆめ)を叶えるには平和(ミール)でないとならない。どんな夢も平和でなければ叶いません」 大使は「いいメッセージです。本国政府に伝えます」と言ってくれたけど、今のウクライナとの戦争状態は、そうなっていないからね。そういう意味では早く戦争が終結して、平和が訪れて、みんながまた夢を見られる世界になればいいな、と思います。 ミールは今ごろ、天国にいるウチで前飼っていた猫たちと遊んでいるんじゃないかな。本当に穏やかな子だったから……。 ---------- 「ミール」の死に関する佐竹知事の会見内容が報じられてから約1週間後の12月17日、ロシア大統領府は共同通信の取材に対し、「ゆめ」の消息を次のように明かした。 〈ゆめは高齢にもかかわらず元気にしている。温厚でいたずら好きな性格と忠義深さでプーチン大統領を喜ばせ続けている〉 健在であれば、「ゆめ」は現在12歳となっている。 ---------- ---------- 伊藤 秀倫(いとう・ひでのり) ライター・編集者 1975年生まれ。東京大学文学部卒。1998年文藝春秋入社。『Sports Graphic Number』『文藝春秋』『週刊文春』編集部などを経て、2019年フリーに。さらに勢いあまって札幌に移住。著書に『ペットロス いつか来る「その日」のために』(文春新書)がある。 ----------
ライター・編集者 伊藤 秀倫