娘が将来は「看護師」か「保育士」になりたいと言っています。どちらも体力のいる仕事なので心配ですが、保育士は「夜勤」がない分、安心でしょうか…?
子どもの将来の夢や目標は全力で応援したいものですが、職種によって年収や仕事の大変さが大きく異なるのも事実です。子どもが将来に悩んでいるときは、収入や仕事内容の大変さも加味してアドバイスをすると良いでしょう。 本記事では将来の職業を「看護師」にするか「保育士」にするかで悩んでいる人を例に、年収目安や仕事内容を比較してみます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
看護師の平均年収は約500万円
看護師は、病気やけがの治療を受ける人々や入院介護を必要とする人に対して「診療の補助」や「療養上の世話」などを通じてサポートをする仕事です。 厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」によれば、看護師の平均年収は508万2000円、求人賃金月額の平均は25万3000円です。月平均労働時間は「159時間」で、後述する保育士の労働時間よりも短い傾向にあります。 労働時間の割に高年収な理由の1つは「夜勤」の存在です。病院勤務の看護師の場合、勤務先によっては、24時間いつ急患が運ばれてくるか、入院患者の容体が急変するかわからないという職場もあります。そのため急患や夜間の患者対応をするため交代制の勤務が採用されており、1日を2~3のシフトに分けて人員を配置しています。 深夜(原則午後10時~午前5時)に労働した場合には2割5分以上の割増賃金が得られるため、夜勤がある職場が少ない保育士と比べて高年収になりやすいということもあるでしょう。 ただし、ひとくちに看護師といっても勤務先によって出勤時間はさまざまです。美容クリニック勤務や企業内保健室に勤務するなど、昼間の時間帯のみ勤務する仕事もあります。また、患者の自宅への訪問看護やテーマパークの救護室での勤務など、看護師の活躍の場は多岐にわたります。
保育士の平均年収は約400万円
保育士は子どもに関する専門的な知識を有し、保育をおこなったり、保護者に対して子育てに関する助言をおこなったりする職業のことです。 前述の「jobtag」によれば、保育士の平均年収は396万9000円、求人賃金月額の平均は22万2000円です。労働時間は167時間で看護師と同等かそれ以上でありながら、夜勤が少ないことなどもあり平均年収が100万円以上低いことが分かります。 保育士は一般的に夜勤がないと思われがちですが、児童養護施設などでは2交替や3交替制が採用されている職場もあります。そのため、勤務先によっては看護師並みの年収になる可能性もあります。 また、地域の子育て支援センターの「子育て広場」や病院内保育所、母子生活支援施設など、働く場所も多種多様です。 長時間保育や夜間保育、休日保育など、さまざまな形態の保育所が登場しているため、保育士の働き方や給料は勤務する保育所によって異なります。結婚して職場を退職したあとに再就職する際には、幼稚園や保育園だけでなく「子ども向けの教材メーカー」や「子ども向けの習い事の講師」など、保育士の経験を活かせる仕事を探すこともできます。